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拝啓 Kコさま

はぴトレについて|March 26,2010 1:57 PM

今朝、私の大好きな高橋大輔くんが金メダルをとったね。
本当に感動して涙が出ました。
今頃、Kコは、40度の熱に浮かされながら、テレビを見ているのでしょうか。
皮膚悪性リンパ腫でもう何年もの治療生活。
二度の骨髄移植を乗り越え、現在はGVHDでしんどいあなたに、私ができることと言ったら、自分の毎日を頑張ることだけです。

本当にそう思っています。
あなたにがんばれと言うのではなく、私ががんばらなきゃと。

弱虫の私は、ちょっと苦しいことがあると、すぐ逃げ出したくなります。
でも、結局自分からは逃げきれない。
自分がしていることに意味が見いだせなくなったり、目標のゴールがあまりに遠く見えて、もう無理なのかなと思ったり、がんばるなんてやめて、静かにひっそりと暮らすほうが本当の幸せなのじゃないかと思ったり・・・。
たまには私だって、そんなふうに弱気になることがあるの。

そんなとき、Kコ、あなたのことを考える。
そして、大輔くんや真央ちゃんのことを考える。

みんな、ぎりぎりまで、限界までチャレンジしているね。
神様から与えられた役割を、投げ出さず、必死で立ち向かって、勝ち抜いてきた。
大輔くんなんて、「ガラスの心臓」って言われてきて、気が小さくて弱くて、どうにもならなかったのに、怪我という試練を乗り越えて、とうとう金メダルを手にした。
試合は他人と競って、点数の高い人が勝ちなんだけど、やっぱり最後は自分との闘いなんだろうなあって、思うよね。
真央ちゃんも、もちろんキムヨナに勝ちたい気持ちはあるだろうけど、パーフェクトな演技をすることで自分に勝ちたいという思いのほうが強いはず。
自分から逃げないために、オリンピック後も必死で練習してきたんだと思うよ。
10代の若い子たちが限界までチャレンジする姿は、弱虫の私はいつも心を打たれます。
私、あの子たちをテレビで見ると、すぐ泣いちゃうんです。
そして、Kコ。
あなたのことを考えても、すぐ泣いています。

たとえ抗がん剤の副作用でしんどくても、吐きながらでもご飯を食べているKコ。
ちょっとでも毎日の生活に、笑いが落ちていないか探している、その生きる強さに、私はいつも励まされます。
人間は食べて笑っている間は大丈夫なんだから。
そして、しんどいときこそ、そうしなくちゃいけないんだよね。
2回目の骨髄移植が成功して、経過もとても良くて、信じられない速さで退院できたときは、本当に嬉しかったし、今度こそもう大丈夫って思いました。
だからまた再発って聞いた時は、正直、Kコがどれだけがっかりしているかと、内心とても心配になりました。
でも、主治医と治療方針を冷静に話し合って、方針をきめていく姿に、やはりKコはすごいと思ったし、やはりこういう人が治るのだと改めて強く感じたのでした。
GVHDって、ようするに、移植でやってきた組織が、これ私じゃない!ってKコの身体を攻撃してるわけだよね。
でもって、そいつが、癌細胞もやっつけてくれるわけだよね。
でもKコの身体にダメージが大きすぎるとよくないから、免疫をコントロールするわけだけど、そうすると癌細胞がまた顔を出す、そのバランスが難しいんだよね、きっと。

今回のGVHDの発熱で動けなくなったKコは、きっと、底なし沼の気分なんじゃないかって思った。
私とKコの、底なし沼気分の時の対処法。
それは、嵐の夜は、「うまくいかないことをあれこれ考えてへこむより、ただ食って寝てやりすごす」ということでしたね。
嵐の夜は必ず去って、明るい朝の光がやってくるわけだから、それをじっと待ちながら、体力を温存すること。
今回も、それを思い出してくれて、メールにそう書いてきてくれたとき、私はまた泣きました。

今日は、どうしてもみんなにお礼が言いたい気分。

Kコありがとう。
大輔くんありがとう。
トキコクリニックのスタッフのみんな、ありがとう。
みんなのおかげで、私は今日も食って笑って、たくさんの患者さんにも同じようになってもらえるような仕事ができます。

私の心の妹であり、親友であり、また人生の師匠でもあるKコ。
Kコ、桜が咲く日は近いよ。もうそこまで春は来てるから。大丈夫、きっとうまくいくよ。

       トキコより


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