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ほめる力

はぴトレについて|April 12,2010 10:23 AM

四月です。
着慣れないスーツに身を包んだ姿を目にするたびに、おそらく「新人」と呼ばれているであろう彼らに、内心そっとエールを送っています。
服装だけでも慣れないのに、新しい環境と人間関係の中、毎日が緊張の連続。
一日終えるとぐったりのはず。
でも、誰しもその「新人」という修行期間を乗り越えてきました。
むしろ「新人」と呼ばれて注目されるこの短い「旬」を、うまく将来につなげてほしいと思います。

実は、私がもっと応援したいのは、その「新人」を育てる立場の、多くの「元・新人」の方々です。
「新人」が仕事を学び覚えて育ってゆく過程も厳しい道のりではありますが、その新人に仕事を教えること、つまり「人を育てること」は人としてはもちろん、組織や企業にとっても何よりも大切なこと。
だからこそ、とても難しいことでもあります。

先輩の仕事ぶりを見て(技術を)盗む、その背中を見て学ぶ、自分で仕事を探す・・・スパルタ全盛期の私の世代では当たり前だったことが、今では逆にありえないことになっています。
そう、今や人は「ほめて育てる」のが主流なんです。

ところが、「ほめる」ことに対して、どうも私たち日本人は不慣れではないかしら。
照れやシャイな国民性(?)もさておき、ほめるためのツール「ほめ言葉」もなんだか貧しくありませんか?
英語ではGOODよりも格上のほめ言葉がたくさんあるのに、普段使っている日本語の語彙にそれに値するほめ言葉は、そんなにたくさんありません。
イケてる?イイ感じ?アガる?・・・なんだか逆に語彙の貧しさを感じさせるような言葉ばかり。
そういえば最近テレビのグルメリポートで女性リポーターが「うまい!」と連呼していました。
もっと繊細な味の表現を求めたいけれど、それ以前にまず「美味しい」じゃないの?
いつから「うまい」は女性があたりまえのように使う言葉になったのか。
CMでも「ツヤツヤの髪」や「プルプルの唇」といったオノマトペ(擬音語)が耳につきます。
こういった言葉は、解りやすさや伝わりやすさを求める場面ではとても有効だと思うけれど、「たおやかな髪」とか「ふくよかな唇」という「ほめ言葉」の持つ表現力の豊かさは女性の一つの魅力にもなるはず。
そんな「ほめ言葉」が貧しくなってしまう現実を感じつつ、同時に今、私自身も反省しています。
そういえば、何に対しても「カワイイ」の一言で済ませていたのではないか?、と。

そう、ほめる力って、とても大切な女子力なんです。

前述した「ほめ言葉」をたくさん知っている女性は、それだけでとても知的です。
同じように、人を上手にほめられる女性は、もっと魅力的なはず。
相手のほめるべき所をしっかり観察して、相手の立場になってほめる。
当然ほめられた相手はイヤな気持ちにはならないし、二人の関係性は悪くなりません。
そして、例えほめる対象が苦手な相手であっても、その長所を探すという行為は、自分にとって相手とポジティブな関係性を築きやすくするきっかけになるのではないでしょうか。
同じように考えると、ほめる対象を人に限らず職場や仕事などどんどん広げていけば、ほめる行為が自分にとっての前向きな志向、ポジティブシンキングのきっかけにできると思うのです。
物事のいい面を探そうとすること、それがほめることへの第一歩なのですから。

ほめるときに大切なことは、自分が本当に感じたことを丁寧に言葉を選らんで伝えること。
おべんちゃらやヨイショは、逆に相手を傷つけてしまうこともあるし、互いにコミュニケーションがとりにくくなり、後の信頼関係が築きにくくなります。
そして、ほめるときは結果だけでなく、どうして相手がその結果にたどり着くことができたのか、その過程を評価することが大切です。
そして、そこに至る人間性を認めることもポイントになります。
例えば、「成績がいい」という結果だけをほめるのではなく、「がんばって勉強した」という過程と、「粘り強く物事に取り組める」人間性を評価するといった具合。
つまり、結果自体よりも、どんな意識で取組みどんな工夫や努力をしてきたのかをきちんと見るということ、でしょうか。

つまり、ほめることが人を育てる大切な条件になった背景には、ほめるということはその相手をしっかり見るということがベースにあるからだと思います。
きちんと向き合い、しっかりと相手を見ること。
ほめるということは、そこからスタートするからです。

どうでしょう。この春、「新人」さんだけでなく、もっと人に関心を持って、もっと人を見てみませんか?
そして、臆することなく、丁寧にほめる。
ほめられた人はもちろん、ほめることができた自分もなんだか気分がいいはずです。

もっと人をほめたいと考えながら、人をしっかり見ていると、私の周りにはキラキラした女子力をお持ちの方がたくさんいらっしゃることに気が付きました。
そのどれもが簡単に真似できるものではありませんが、そうして見つけた素敵なポイントは私もどんどん取り入れていきたなぁ。
そう、仕事は盗んで覚えた世代の私ですから、ほめつつしっかりそのキラキラも盗ませていただいています。

ほめて育てる。ほめられて育つ。
温かな午後の日差しで花が咲き始めるように、ほめることは春の日差しに似ているのかもしれません。

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