この記事の監修者
- 菜のはなインナーケアクリニック 院長
- 小村 菜緒
（こむら なお）
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ヒアルロン酸とコラーゲンの違いとは？
ヒアルロン酸
目次
肌によさそうなものを挙げてください、というと何が思い浮かぶでしょうか。
”ヒアルロン酸やコラーゲンが肌に良いらしい”
そんなことを聞いたことがある方はいらっしゃらないでしょうか。
ヒアルロン酸もコラーゲンも美容業界ではよく聞く言葉ではあります。
それではその違いや特徴は何でしょうか。
このページではヒアルロン酸とコラーゲンの違いや特徴について説明をしていきます。
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸とは何か
ヒアルロン酸とはムコ多糖類の一種です。
人体のあちこちに存在しており、主に皮膚の真皮層や関節の軟骨、眼球などに含まれています。
非常に高い水分保持力を持っており、皮膚や眼球の乾燥を防ぎます。また、粘り気も強いことから関節が摩耗するのを防ぎます。
皮膚では真皮内の細胞の間に多く存在しており、細胞同士を繋ぐ役割を果たしています。真皮層にはコラーゲンが多く存在しているのですが、その間を埋めるように存在しているのがヒアルロン酸です。
美容業界では保水力の高さが注目されており、多くの基礎化粧品にヒアルロン酸が含まれています。保湿効果を狙う化粧品に多く配合されています。
コラーゲンとの違い
コラーゲンは繊維状のタンパク質の1種です。人体の中に存在するタンパク質の中でも30％という高い割合を占める物質です。
皮膚の真皮層の他には、靭帯、軟骨、骨、血管などに含まれています。
コラーゲンは組織を頑丈にする機能を持っています。
また、コラーゲンの生成にはビタミンCが必要不可欠です。
大航海時代、長い船旅の最中、船乗りたちは野菜や果物を口にすることができませんでした。その結果、ビタミンC不足に陥り正常なコラーゲン生成を行うことができませんでした。その結果、体のあちこちが脆くなり、怪我が治りにくくなったり簡単にあちこち出血するといった”壊血病”と呼ばれる病気が流行しました。
コラーゲンが建物を支える鉄筋だとすれば、ヒアルロン酸はその間を埋める漆喰のような存在です。コラーゲンは皮膚を強く支えてたるみにくい肌にしてくれます。
アミノ酸との違い
”酸”繋がりでしょうか、アミノ酸とヒアルロン酸の違いについて尋ねられたことがあるので記載をしておきます。
アミノ酸とは栄養学的にはたんぱく質を細かく分解したものです。
タンパク質を構成するアミノ酸は20種類で、そのうち人体が体内で生成できず食事などを介して体外から摂取する必要のあるものを必須アミノ酸と言います。
皮膚では番浅い層である表皮角質層の天然保湿因子（NMF)の主成分がアミノ酸であり、肌の潤いを保つ役割を果たしています。
たるみ治療における効果
ヒアルロン酸もコラーゲンも肌に必要な存在なのはご説明させていただきました。では、実際にたるみ治療においてどのような使い分けをされているのでしょうか。
たるみ治療におけるヒアルロン酸の効果
美容業界でヒアルロン酸といえば化粧水などの成分の他に”ヒアルロン酸注射”が出てくることが多いと思います。
加齢とともに骨、脂肪層などの組織が痩せ、顔全体のたるみが目立つようになってきます。不足した組織を補うことで顔全体がふっくらとした若々しい印象になるのに加えて、リフトアップ効果もあるためたるみ治療によく用いられています。
また、ヒアルロン酸注射を行うことで肌の保水力も高まるため、乾燥肌にお悩みの方にもおすすめの施術となっています。
化粧水に含まれるヒアルロン酸は主に角質層を潤し、皮膚表面から水分が逃げていくのを予防します。
たるみ治療におけるコラーゲンの効果
コラーゲンは皮膚における鉄筋の役割を果たしています。強く、たるみにくい皮膚にするために必要不可欠な存在です。
加齢とともにコラーゲンの量は減っていくと言われており、歳を重ねるにつれて肌がたるみやすくなる理由の一つともいわれています。
当院ではコラーゲン造成を促す施術をご用意しています。
コラーゲンピーリングで真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲン造成を促すことで皮膚のハリ感を出します。
また、POTENZAなどにより適切な熱刺激を加えることでコラーゲン産生が促されると言われており、たるみにくい皮膚作りに必要不可欠な存在であると近年注目を集めています。
また、紫外線によってコラーゲンが傷つけられ、正常なコラーゲンを作る能力が落ちるとも言われています。紫外線によって皮膚がたるみやすくなる理由の一つです。
シミ対策のためにも紫外線対策は大切ですが、実はたるみ対策にも紫外線への対策を十分にするのはとても大切なことなのです。
ヒアルロン酸とコラーゲンはどちらが肌に良いの？
コラーゲンは皮膚を強くしなやかにし、たるみにくい肌を作ります。
ヒアルロン酸は肌の保水力を高め、コラーゲンなどの間を埋めるクッションのような役割を果たします。
このように、それぞれの機能が異なるためどちらが肌に良いとは一概に言えません。
それぞれの機能を利用して美肌を目指すと良いでしょう。
