【皮膚科医が監修】ニキビ治療の飲み薬・塗り薬を解説!

投稿日:2022.05.16

ニキビができてしまったときは、可能な限り早い段階で炎症を抑えることが大切です。

炎症が進行すると毛穴だけでなく皮膚の奥にも膿が届いてしまい、跡になってしまうことも多いため注意しましょう。

炎症を抑えるためには、飲み薬や塗り薬を効果的に活用していくことがおすすめです。

 

今回は、ニキビ治療に効果的な飲み薬・塗り薬についてご紹介します。

 

 

ニキビが出来る原因

ニキビができる原因は、毛穴の詰まりにあります。

毛穴が詰まってしまうと通常体外へ排出されるはずであった老廃物が蓄積され、化膿や炎症の原因となります。

皮膚の常在菌であるアクネ菌も増殖してしまい、炎症を起こしやすくなるのです。

 

毛穴が詰まる理由は、栄養バランスの崩れ・睡眠不足・ストレス・肌のターンオーバーサイクルが乱れている・皮脂の分泌が過剰、などさまざまです。

自分のニキビがなぜできたのか、一時的な肌荒れなのか体質・肌質などによって根本的にニキビができやすいのか、判断していく必要があるでしょう。

原因に合った治療法を選択できれば、予防の面でも効果的です。

 

 

ニキビの種類

ニキビの種類は、大きく5種類に分けられます。

初期段階である「白ニキビ」、皮脂や老廃物が毛穴をふさいでいる「黒ニキビ」、炎症を起こしている「赤ニキビ」、炎症が強まって化膿している「黄ニキビ」、膿の袋が内側で破裂してしまっている「紫ニキビ」です。

赤ニキビ以上は痛みや腫れを伴うことが多く、深刻化しやすいことが特徴です。

症状が軽度でも甘くみず、炎症や化膿につながらないよう予防していきましょう。

 

 

ニキビの飲み薬

次に、ニキビに効果的な飲み薬について解説します。

飲み薬に向いている人から効果的な薬の種類に至るまで幅広くピックアップするため、複数の治療法と比較したいときにもお役立てください。

 

飲み薬はどんな人におすすめ?

飲み薬が向いている人は、下記の通りです。

 

・体の内側からニキビを治したい人

ニキビは摩擦・乾燥など外的な刺激や汚れ・雑菌の付着により生じることもありますが、大半は肌のコンディションが大きく影響しています。

肌のターンオーバーサイクルが乱れていて老廃物が毛穴に詰まりやすくなっていたり、オイリー肌で皮脂の分泌が過剰になることが多かったりすると、ニキビができやすい体質になってしまうでしょう。

なるべく生活習慣を見直しながら根本的な解決を図ることが理想ですが、明確な効果が出るまで時間がかかるため「この治療法でいいの?」と疑問を抱きやすいことも事実です。

 

こうした体の内側からくる原因でニキビができてしまうのであれば、治療時にも体の内側を意識してみることがおすすめです。

飲み薬の成分は血液を通して全身に生き渡りやすく、ニキビ以外の改善効果も期待できます

 

・同時に美白ケアもしたい人

ニキビ用飲み薬のなかには、抗炎症作用・抗酸化作用の成分が含まれていることが多いです。そのためニキビ治療だけでなく美白や肌状態改善のために使用する人も多く、一石二鳥の効果が見込めます。

メラニン色素が濃く色黒に見えやすい方や、シミやくすみなど年齢とともに現れやすい肌の悩みを抱えている方は、飲み薬を優先して選択してもよさそうです。

 

・スキンケア習慣がない人

塗り薬はニキビに直接作用できることが大きなメリットですが、一方で塗り忘れが多いことも事実です。

スキンケア習慣のない若い方や男性は特に、忘れがちになってしまうでしょう。

しかし飲み薬であれば自室やキッチンなど忘れないところに起きやすく、水分補給のついでに口にできます。

オフィスや移動中でもさっと飲めるうえ手先がベタつかず、利便性に優れていることが特徴です。

 

飲み薬の種類

ニキビ用の代表的な飲み薬は、下記の種類に分けられます。

 

・抗生物質

抗生物質は、細菌による感染症に効果的な薬です。

ニキビの原因はウイルスではなくアクネ菌や雑菌などの細菌であるため、抗生物質が有効なのです。

例えば、レボフロキサシン・ロキシスロマイシン・ミノマイシンなどが挙げられます。

炎症を呼ぶアクネ菌や雑菌を少なくできれば、炎症がそれ以上ひどくなることもありません。

ただし、効果が出るまで2週間程度かかることも多いため、「効果が出ないから」と自己判断せず医師・薬剤師に指示された分量はしっかり飲み切るとよいでしょう。

 

・ビタミン剤

ビタミンC・ビタミンB群・ビタミンE・ハイチオールなどに含まれているビタミンは、代謝活性効果に優れています。

体に含まれる余分な皮脂・老廃物・アクネ菌や雑菌などの不要物を押し流し、体外へ排出させてくれるでしょう。

活性化酸素を消去したり、過剰な免疫反応を防いだりできる点もメリットです。

ビタミンCは抗酸化作用が強く、美白や肌のキメを整えるために服用している人も多いです。

またビタミンB群は肌のターンオーバーサイクルを正常化する効果があり、ビタミンEには血行を促進する効果があります。

普段の食事だけでは摂取できない量でも飲み薬であれば可能になるため、相談してみましょう。

 

・漢方

桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)や清上防風湯エキス顆粒(セイジョウボウフウトウ)などは、炎症抑制効果の高い漢方として知られています。

年単位で長く服用しないと効果が表れないという先入観を持つ方も多いですが、薬によっては前述した抗生物質同様2週間程度で効果が出ることもあります。

ホルモンバランスを整える効果もあり、ホルモンが原因の皮脂分泌を抑えやすくなるでしょう。

アクネ菌の殺菌効果もあり、抗菌作用を期待する人にも向いています。

なかには妊娠中・授乳中でも服用できる漢方もあり、子どもに与える影響が心配な人は医師・薬剤師に相談してみることをおすすめします。

 

飲み薬のメリット

飲み薬のメリットは、手軽であること、ニキビ以外のケアもできることにあります。

前述の通り、飲み薬であれば普段スキンケアの習慣がない人や外出先に持ち運んで手軽に飲みたい人でも活用できます。

また、ビタミンCによる美白効果やターンオーバーサイクル正常化による肌コンディションの改善など、ニキビ以外にもさまざまな効果が得られます。

体の内側から治せることもメリットであり、今回のニキビだけでなく体質そのものを改善したいときにも便利でしょう。

 

飲み薬のデメリット

飲み薬のデメリットとして、効果が出るまでの期間が長いことが挙げられます。

ニキビに効く成分が多く含まれていても、ニキビに直接ターゲットを当てるのではなく体や肌全体のコンディションを整えてから作用すると思っておきましょう。

そのため、ある程度根気よく飲み続けたり、治すスピードではなく体の内側からしっかりと直したい方ににおすすめです。

 

 

ニキビの塗り薬

ニキビに効く薬は飲み薬だけではなく、塗り薬の選択もあります。

圧迫したりこすったりせず優しく塗り、根気よく続けていきましょう。

 

塗り薬はどんな人におすすめ?

塗り薬が向いている人は、下記の通りです。

 

・既に炎症が起きている人

ニキビ周りに炎症が起きている場合、速やかに炎症を抑える必要があります。

白ニキビくらいであれば問題ないことが多いですが、それ以上に進行した赤ニキビ・黄ニキビ・紫ニキビの場合時間をかけずに効果が出る塗り薬がよいでしょう。

ニキビに直接薬を塗布できるため、効果が出るまでの期間が早いというメリットもあります。

 

・細菌感染が疑われる人

体質や肌質によるニキビではなく細菌への感染が原因でニキビが出ている場合も、塗り薬を処方されることが多いでしょう。

抗菌作用・殺菌作用の強い薬を直接ニキビに塗布できれば、スピーディーな治療が可能です。

細菌の動きが収まれば炎症も落ち着くことが多く、どちらへの対処法としても有効です。

 

・症状を早く治したい人

痛みがあってストレスに感じている、メイクで隠せないくらい赤みが広がっている、結婚式や撮影などが近いなど、症状を早く治したい人にも塗り薬が有効です。

前述の通り、塗り薬はニキビに直接塗布できるため有効成分が浸透するのが早いです。

まずは目の前のニキビだけでもすぐに治したい方は、相談してみるとよいでしょう。

 

塗り薬のメリット

塗り薬のメリットは、ニキビに直接塗布できる点にあります。

効果が表れるまでの期間を短縮しやすく、可能な限りスピーディーに治療しやすくなるでしょう。

炎症を止められるため化膿が起きづらく、痛みや赤み対策としても有効です。

 

塗り薬のデメリット

塗り薬のデメリットは、根本的な治療につながらないことです。

体質・肌質が影響してニキビができているのであれば、飲み薬などによる体の内側からの治療をしたほうがよいでしょう。

短期的には最も効果のある治療法であっても、塗り薬による一時的な効果が長続きするとは限りません。

ただし、塗り薬で今の症状を抑えてから飲み薬で体質改善を図る人も多いです。

どちらか一方のみしか選択できないと決めつけず、医師に相談しながらニキビ予防も視野に入れて治療を進めましょう。

 

塗り薬でチェックしたい成分とは?

ニキビ用塗り薬によく含まれている成分として、イオウが挙げられます。

イオウは毛穴の出口にある角質を柔らかくする効果があり、老廃物・アクネ菌・雑菌・膿の排出を助ける効果があります。

また、イブプロフェンピコノールやグリチルリチン酸などの抗炎症成分や、イソプロピルメチルフェノールなどのアクネ菌増殖を抑える成分、レゾルシノールやホモスルファミンなどの抗菌系成分が含まれていることも多いです。

ニキビの状態や悩みに応じた薬を使えばより高い効果が得られる可能性があるため、薬のタイプだけでなく成分にも意識を向けてみましょう。

 

 

薬以外のニキビ治療

皮膚科など医療機関では、薬以外のニキビ治療もおこなっています。

下記で代表的な治療法を紹介するため、チェックしてみましょう。

 

面ぽう圧出

面ぽう圧出とは、ニキビにごく小さな穴をあけて膿・細菌・汚れ・古い角質などを除去する治療法です。

細い針やレーザーを使うことが多く、当然滅菌されているため二次感染も起きません。

根本的な考え方は指でつぶして膿を出すのと変わりありませんが、医療機関ならではの清潔さと正確さがある点が大きな違いだと言えるでしょう。

また、指でつぶした場合皮膚の深層部で膿の袋が破裂してしまい、皮膚表面に大きな穴があいたのに膿は出し切れないということも起こりえます。

最終的にニキビ跡として残ってしまうことも多いため、無理せずプロに頼んで面ぽう圧出してもらった方がよいでしょう。

 

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、角質・角栓・老廃物など肌に残る不要物を除去してコンディションを整える治療法です。

真皮層の繊維芽細胞に刺激を与えることができるため赤血球に吸収されやすく、赤ニキビや黄ニキビなど症状の重いニキビにも効果があります。

毛穴の開き・くすみ・ざらつきの治療に用いられることが多いですが、実はニキビ治療にもおすすめです。

トキコクリニックではひとりひとりの肌状態・悩みに合わせて薬剤の量や使用方法を変えるケミカルピーリングも実施しているため、お気軽にご相談ください。

 

美肌マシンでの治療

IPL(=Intense Pulsed Light)など、美肌マシンを使った治療法も存在します。

肌に光を当て、メラニン色素や毛細血管に反応して熱エネルギーを加える治療法であり、微小とはいえ肌表面に穴をあけるなどのダメージを防げることがメリットです。

血管専用フィルターを搭載しているマシンが多く、ニキビをピンポイントでターゲットにして治療できることもポイントでしょう。

また、シミ・そばかす・くすみなどの治療にも効果があり、ニキビ以外にも同時に効いてほしい時にも向いています。

 

 

種類や症状を見極めて選択することが大切

ニキビは、誰しも一度は悩んだことのある症状でしょう。

だからこそ軽く見られやすく、「そのうち治るだろう」と放置して炎症や化膿が進んだり、「今まで大丈夫だったから」と思い込んで無理なセルフケアをしてしまったりする例が後を絶ちません。結果として跡に残ってしまい、後悔する方も多いのです。

 

皮膚科では、ニキビに最適な治療法を用意しています。

ニキビの種類や症状を見極めながら対策していけば、後悔のない治療になるでしょう。

この記事を監修したドクター

総院長

小村 十樹子(こむら ときこ)

1992年神戸大学医学部卒業後、アトピー性皮膚炎やニキビ治療に専念。1996年10月に、心と身体と肌の健康を目指した美容皮膚科クリニックを開設。従来の美容治療は勿論のこと、病気にならないための治療、ガン予防、アンチエイジング治療に熱を燃やして、治療を展開中。

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