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ピコトーニングとフォトフェイシャルはどちらが有効?違いを検証!
シミ
目次
シミ・肝斑の代表的な治療といえば、「フォトフェイシャル」と「ピコトーニング」を耳にすることが多いのではないでしょうか。
どちらもシミに有効と書かれているけれど、自分のシミにどちらが合っているのか分からず迷っておられる方も多いと思います。
それぞれの特徴や違いをまとめましたので、参考にしてみてください。
ピコトーニングってどんな治療?
ピコトーニングはシミや肝斑に有効な治療法です。
ピコレーザーを使用した治療で、「ピコスポット」「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」の3つのモードの中の1つです。
ピコスポット時よりも出力を弱めて照射する方法で、肝斑や色素沈着、色むらの改善に効果的です。
肝斑は何らかの刺激や摩擦を加えると悪化するタイプのシミなので、レーザー治療や光治療は禁忌とされていますが、ピコトーニングは肝斑を増強させる過度の刺激を与えず、メラニンにアプローチできるため、肝斑改善が期待できます。
シミにも効果はありますが、ピンポイントのシミを狙って取りたい場合は、ピコスポットが適応です。
ピコトーニングは、お顔全体の色調を改善することに加え、レーザーの熱刺激で毛穴の引締めやニキビ跡の改善などを目的にした治療です。
フォトフェイシャルってどんな治療?
フォトフェイシャルを代表とする光治療は、シミ・そばかす・赤ら顔に有効な治療法です。
フラッシュのような光を使用した治療で、シミや赤ら顔だけではなく、肌のキメを整え、毛穴の引締め、くすみ改善などに効果があり、一度でさまざまな効果が期待できる美肌治療として長年人気のある治療です。
肝斑に照射すると、刺激を加えてしまい肝斑が悪化するリスクがあるため、正しい診断の元、適切な設定での照射が必要です。
ピコトーニングとフォトフェイシャルの違いは?
熱源(仕組み)が違う
前述したとおり、ピコトーニングはレーザー、フォトフェイシャルは光(IPL)を使用しています。
< ピコトーニング >
レーザーには、単一波長で直進性という特徴があります。
ピコレーザーは、メラニンに効果が高い波長にエネルギーを集中させ、一転集中で深く作用させます。
従来から使用されているQスイッチレーザーと比較して、照射スピードが格段に早く、
・ Qスイッチレーザー → ナノ秒(10億分の1秒)単位で照射
・ ピコレーザー → ピコ秒(1兆分の1秒)単位で照射
衝撃波でメラニンを粉砕することができるので、熱による肌負担をほとんど与えずに、これまで破壊できなかった薄いシミにも効果を発揮し、シミ取り後の色素沈着の可能性も少ないレーザーです。
このレーザーを低出力に抑えて顔全体に照射をするのがピコトーニングです。
< フォトフェイシャル >
フォトフェイシャルは光治療と呼ばれ、多波長で拡散性という特徴があります。
レーザーのように集中的ではなく、広範囲を照らして熱を送るイメージです。
そのためメラニン、赤みなど反応するターゲットの幅が広く、様々な効果を得ることができます。
その代わり、1つ1つの反応は力が弱いため、レーザー治療に比べると効果が落ちることがあります。
効果・目的が違う
どちらもメラニンをターゲットにしているためシミに有効ですが、レーザーと光の特徴から反応が異なるので、治療効果が異なります。
< ピコトーニング >
ピコトーニングの目的は、肝斑や色素沈着、色むら改善です。
しかしピンポイントのシミを取りたい場合は、出力が弱く確実ではないため、ピコスポットと併用するケースがほとんどです。
全体的な色調と肝斑の回復にはピコトーニングを、ピンポイントの目立つシミにはピコスポットを使用し、うまく使いわけることが必要です。
< フォトフェイシャル >
フォトフェイシャルの目的は、シミ・そばかす・赤ら顔の改善です。
濃いシミ・そばかすは、フォトフェイシャルでも取れるものもありますが、薄いシミや大きなシミは取れきれないケースが多く、レーザー治療の併用が必要です。
光治療は多くのメーカーから多種類の機種が出ており、それぞれの特徴があります。
フォトフェイシャル ステラM22は、光治療機器の中でも事細かにカスタマイズ設定が可能なマシンで、9種類の波長フィルター、パルス幅のカスタマイズ、エネルギーの調整でレーザーに近い効果を出すことができる優秀なマシンです。
トキコクリニックでは、20年前からフォトフェイシャルを使用し、個々に応じてカスタマイズ治療を行っています。適切な設定を駆使すれば、肌質改善と目立つシミの改善が可能なマシンです。
必要な回数が違う
シミ取りレーザーと異なり、どちらも複数回の治療が必要ですが、推奨回数には少し違いがあります。
< ピコトーニング >
ピコトーニングは1回で効果が分かる治療ではありません。
効果が現れるまでに5~10回の治療が必要です。回数を重ねることで治療効果が実感できます。
治療ペースは2週間~1ヶ月です。
< フォトフェイシャル >
フォトフェイシャルの推奨回数は3~5回です。
シミ取りレーザー治療と異なり、回数を重ねながら少しずつシミを薄くしていきます。
しかし、濃く目立つシミは1回の照射でも取れたり薄くなることが多いので、治療回数は求める結果像によって異なります。
治療ペースは1ヶ月~1ヶ月半を推奨しています。
施術時間が違う
< ピコトーニング >
治療時間が短く、15~20分程度で終了します。
< フォトフェイシャル >
ジェルを塗布して照射するため、30~40分かかります。
再発の可能性が違う
< ピコトーニング >
ピコトーニングは肝斑治療に用います。
肝斑は根治するものではないので、治療を中止した後にスキンケアを怠ると再び濃くなります。
薄くなったシミも、メラニンを完全に破壊できていないので、時間経過とともに色調が戻ってくる可能性があります。
再発をできるだけ避けるためには、肝斑やシミが薄くなった後も、お顔の摩擦を避け、紫外線予防を心がけ、お肌を刺激しないように注意する必要があります。
ビタミンC誘導体やハイドロキノン、トレチノインなどの外用薬や、ビタミンCやトラネキサム酸などの内服薬を継続することが望まれます。
< フォトフェイシャル >
フォトフェイシャルで完全に取れたシミは再発しませんが、薄く残っているシミは時間経過とともに色調が戻ります。
シミが目立ってきたと気になり始めたら、フォトフェイシャルでメンテナンスをしましょう。
ダウンタイムが違う
< ピコフラクショナル >
ピコフラクショナルのメリットは、ダウンタイムがほぼないということです。
数時間~翌日程度の軽い赤みが出ることはありますが、カサブタができることもなく、直後からメイクも可能です。
< フォトフェイシャル >
フォトフェイシャルもダウンタイムが少ない治療と言われていますが、シミの反応によってはカサブタが目立つ時期があります。
直後~翌日程度の赤みの後、反応したシミの上に黒いコゲカスのようなカサブタがつくことがあり、7日前後で自然に剥がれ落ちます。こちらも直後からメイクが可能です。
まとめ
ピコトーニングとフォトフェイシャルの違いをまとめてみました。
シミは診断がとても大切で、シミの種類に適した治療方法を選択しなければ、逆に悪影響を及ぼして濃くなったり、逆に全く効果を感じられない結果になることがあります。
トキコクリニックでは、25年以上の経験をもとに、正しい診断と治療方法のご提案をしております。
シミでお悩みの方は、診察だけでも大丈夫ですのでお気軽にご相談にお越しください。