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鼻のヒアルロン酸の持ちはどのくらい?メリットデメリットは?まるっと解説しました
ヒアルロン酸
鼻
目次
鼻にお悩みを持たれる方はたくさんいらっしゃいます。
鼻の形は十人十色。もう少し鼻筋が通っていたらいいのに。鼻根がもっと高かったらなあ。小鼻が小さくならないかな。
お悩みは人の数だけあるでしょう。
それらを解決する手段として、ヒアルロン酸注入を希望される方が当院にもたくさん来られます。
鼻を高くしたい、鼻を細くしたい、鼻の先を尖らせたいなどのお悩みを解決する手段としてヒアルロン酸注入をされる際、皆様が一番気になることのひとつは、効果の持続期間ではないでしょうか。
鼻のヒアルロン酸は半永久的に持つのか
結論から言うと、鼻のヒアルロン酸の持ちは1年から1年半ほどと言われています。
鼻に使うヒアルロン酸は形を保つために、硬いものの方が良いとされており、トキコクリニックではクリビエルコントアという韓国製の製剤か、アラガン社のボラックスという製剤を使います。
コントアの方が硬いですが、指でなじませて形を整えにくいのが難点。
ボラックスは注入後すぐなら指でなじませることができ、時間が経ったら固まる性質を持っているので使いやすく、使用しているドクターも多いと思います。
いずれも1年から1年半ほど効果が持つといわれていますが、実際はそれまでにヒアルロン酸が減ってしまったと感じる患者さんが多いのではないでしょうか。
早い人だと3~4か月で、ヒアルロン酸が減ってしまって鼻が低くなったのでまた入れてほしいと来院されることも。
鼻のヒアルロン酸がすぐになくなった!これって失敗?
数カ月で元通りに戻ってしまって後悔している・・・という方がいらっしゃるのも確か。
効果は1年以上持つはずなのに、なんでそんなにすぐ減るのか?
それは、減ったのではなく、左右に流れるからなのです。
鼻のヒアルロン酸が流れる?!
ヒアルロン酸には「その場にとどまる力」と「周囲になじむ力」があり、鼻のような小さい部位だと、ヒアルロン酸が広がって少し周りになじんだら鼻が低くなったと感じやすいのです。
では、注入したヒアルロン酸が吸収されてなくなったわけではないのに、低くなったと感じてまた注入をするということを繰り返せばどうなるか?
鼻が太くなります!
そのため、私は、再注入を希望して来院される方には、本当にヒアルロン酸が減ってくるまでなるべく再注入を待つように言います。
あるいはどうしても注入するなら、太くなってきたらヒアルロニダーゼで溶かすことを考えておくようにお伝えしています。
鼻のヒアルロン酸のデメリット
さらに話を深めますと、私は鼻根部にはヒアルロン酸を注入しますが、鼻筋には入れません。
それには二つの理由があります。
一つ目は、鼻筋をすっきりさせたり、鼻先を伸ばすなら糸の方が効果は高いと考えているからです。
もちろん一番いいのは手術です。
鼻は手術が一番いいと思います。
でも手術まではちょっと・・・と躊躇する方も多いですよね。
だから鼻の整形で切らない方法を探されている方にとって、ヒアルロン酸注入が、実際は一番ポピュラーに行われる治療になっているのです。
先ほど鼻筋には糸のほうが効果は高いと記述しましたが、鼻根部を糸で高くするのは限界があるので、ヒアルロン酸を注入します。
その際、0.2~0.3mlほどの少量のヒアルロン酸なら、半年くらいで物足りなさを感じてまた注入するとしても、鼻が太くなるリスクを下げられます。
鼻のヒアルロン酸注入を避ける二つ目の理由はリスク回避です。
ヒアルロン酸の一番のリスクは血管塞栓です。
血管の中にヒアルロン酸が入ってしまったとき、それが血管に詰まって血流が遮断されると、その先に血液が届かなくなるので皮膚に炎症が起きたり、ひどいときは壊死してしまったりすることが起こりえます。
また、目の血管に入ると失明する可能性があります。
鼻は目につながる血管が走っているので、非常に慎重に注入しなければ危険なのです。
注入の際は、血管の走行を把握しているので血管を避けるようにするのですが、個人差もあって普通にはない位置に血管が存在していることもあり、刺入時に血液の逆流がないかを確認してから注入することが推奨されています。
これらのことをきちんと行うのはもちろんのことですが、それでも万が一のことを考えると、できるだけ少ない量の注入のほうがリスクを軽減できるというわけです。
そんなことを聞くと鼻のヒアルロン酸注入は危ないものだと怖くなってしまうでしょう。
通常は安全に受けていただけるので、ご安心ください。
しかし絶対起きない事故とは言えないので、鼻のヒアルロン酸注入を行わないクリニックもあります。
そのため、トキコクリニックでは、鼻にヒアルロン酸を注入する際は、非常に慎重に、少量の注入にとどめるようにしています。
まとめますと、鼻筋のヒアルロン酸注入のデメリットは、
①鼻が太くなる可能性がある
②血管塞栓のリスクがある
結局、鼻の整形は何がおすすめ?
当院では、鼻筋にはやはり糸の挿入をおすすめしています。
鼻先に針で穴を開けて、そこからPDO製剤の糸を6~8本程度挿入する治療です。
そのメリットは、ヒアルロン酸のデメリットでもあった、左右に流れていくことがないということと、なによりも、鼻筋にすっと通ったシャープなラインを作れることです。
しかし、一度糸を入れると簡単には取り出せないのが難点です。
ヒアルロン酸は溶かすことができるので、気に入らなければ修正可能ですが、糸は自然に吸収されるまで待たなくてはなりません。
鼻整形の方法別メリットデメリット
今回は、鼻のお悩み解決方法として、ヒアルロン酸と糸についてメリットとデメリットを記述しました。
ヒアルロン酸のメリットは
①手術を躊躇される方でも簡単に効果が得られる
②気に入らなければ修正することができる
対して、ヒアルロン酸のデメリットは
①左右に流れてしまって、持続期間がまだあるはずなのに効果が切れたと感じやすい
②確率は高くないが、血管塞栓の可能性がある
糸のメリットは
①左右に流れて形が崩れることがない
②すっと通った鼻筋のラインを作ることができる
糸のデメリットは
①気に入らない場合も、糸が吸収されるまで修正することができない
ヒアルロン酸と糸、どちらもメリットデメリットを理解して治療を受けるなら、切らないで済む分、手術より手軽に効果を感じられて良いですよね。
当院ではご自身のお悩みに合った治療が見つかるお手伝いをさせていただきます。
鼻についてのお悩みもお気軽にご連絡ください。