美容コラム

Beauty column.

おでこのボトックスはやるべきか?!メリットとデメリットを解説します

シワ

患者さんから、シワ、たるみの相談を受ける中で、おでこのシワを気にされている方も多く、前髪で隠してます、という方も少なくありません。おでこのしわには、ボトックス注射というイメージもありますが、表情が固くなる、目が重たくなるといった副作用もあり、ネガティブなイメージになりやすくなっている事もあります。

今回はおでこのシワについて解説していきます。

ボトックスって何?

ボトックスとは、ボツリヌス菌から生成されるタンパク質の一種。ボトックスと聞くと食中毒等を連想する方もいらっしゃるかもしれませんが、治療に使用する際にはしっかりと濃度調整されており、人体にも影響がなく副作用もほとんどないので安全です。

ボトックス注射の主成分である「ボツリヌストキシン」は、神経の伝達物質であるアセチルコリンの放出をブロックし、筋肉を一時的に動かなくさせる特徴があります。

その特徴を活かして、注射でボトックスを注入していき、表情シワの改善や、発達したエラを小さくする小顔治療やふくらはぎの筋肉の痩身、脇汗を抑制する目的に使用されています。

おでこにボトックスを打つとどうなるの?その副作用やリスクって?

おでこのシワは、前頭筋という筋肉が動くことで横方向にできます。この前頭筋という筋肉は、眉毛を上にあげてびっくりした表情を作ったり、目を大きくあける時に使います。

加齢により前頭筋の働きが強くなったり、皮膚の真皮層にある皮膚の弾力やハリを維持するコラーゲンやエラスチンが減少し、皮膚を支えられなくなりシワが徐々に刻まれて定着してきます。

ボトックス(ボツリヌストキシン製剤)注射には筋肉の動きを抑制したり、筋緊張を和らげる効果があり、額や眉間、目尻など注射をした所の表情筋をリラックスさせることでシワを出来にくくする効果があります。

ただここで注意をしないといけないのが、眼瞼挙筋というまぶたを上げる筋肉の力が弱くなっている事で代償的に額の筋肉である前頭筋を使っている場合、額の筋肉の動きをボトックスで止めてしまうとまぶたが重い、目が開きにくくなるといった症状がでることがあります。眼瞼下垂という状態になっている場合はボトックス注射を慎重にしないといけない、もしくは適応ではない事があります。

正しい判断で注入部位や注入量を調節することで、まぶたが重くなったり、目が開きにくくなるといったことは予防できます。

また、額の筋肉の動きの癖や状態をきちんと判断せず、気になるシワだけにボトックスを打つとスポック・ブローという眉毛が吊り上がってみえるという現象が起きます。全体的にバランスをみながら打つテクニックが要求されます。

当院では、当院では日本人への有用性と安全性を厚生労働省から唯一承認を受けている「ボトックスビスタⓇ」を採用しています。他のボトックス製剤と比べても、温度変化などの品質管理を徹底しているため安全性に優れており、治療効果も高い製剤です。

ボトックスビスタはアラガン社のボトックスビスタ講習・実技セミナーを受講し、有効性・安全性ならびに薬剤の取り扱いについて十分理解しているドクターにのみ使用が許されています。当院では、すべてのドクターがこの「ボトックス認定医」を取得しています。

他の副作用としては、注入時の痛みや内出血などがあります。

でるだけ細い針を使用したり、麻酔クリームを使用し痛みを緩和できるように努めています。

内出血が万が一出てしまった場合も、内出血が早く引く漢方を処方することもできます。

ただし表情に関係なく常にシワがあったり、シワが深い場合にはヒアルロン酸注射、もしくは併用治療を行うことがあります。

ヒアルロン酸は体内にもある成分で、ジェル状の物質を皮下に打つことでしわを盛り上がらせて目立ちにくくさせます。

表情ジワであればボトックス、深いシワ・溝になっていればヒアルロン酸が適しています。

表情ジワと深いしわが混在している状態であれば、ボトックスとヒアルロン酸の両方からアプローチすると効果的です。

ボトックは打ち続けないといけないの?

ボトックス注射の効果は個人差がありますが、4~6か月程度持続します。その効果が切れると、その箇所は施術前の状態に戻ります。そのため、施術後の状態を維持したいのであれば、ボトックス注射を定期的に打ち続けなければなりません。

ボトックス注射は眼瞼痙攣の治療などにも使用されており、適切な施術を受けるのであれば過度な心配は必要ありません。

なお、美容医療の世界では、ボトックス注射を繰り返すと、徐々に持続期間が長くなると言われています。長期的に見ると、打ち続けた方が1回あたりの効果を長く持たせられるはずです。

適切な間隔を空けずに連続で打ち続けると、抗体ができて効き目が弱くなるとも言われています。施術後、想定よりも早く効果が薄れてきても、施術サイクルを早めることは止め医師に相談してください。

注射や注入に抵抗がある…そんな方には。

当院では、注入に抵抗がある方に肌のコラーゲンやエラスチンの生成を促し、ハリと潤いのある肌にする目的で、コラーゲンピーリングや、高周波で熱を入れていく治療のスマスアップや、ポテンザダイヤモンドなどの提案をさせていただくことがあります。

ボトックス注射やヒアルロン酸注入に比べて劇的な変化は望めませんが、コツコツ継続する事で額だけでなくお肌全体のアンチエイジングに繋がります。

おでこにシワがあると、老けて見えてしまったり不機嫌に見えてしまったりと、見た目の印象を悪くしてしまう事があります。

おでこのシワはしっかりと予防・セルフケアを行えばある程度進行を遅らせることはできますが、完全に改善するという事は難しくなります。

すぐに効果を実感したい確実にしわを改善したいという場合は、ボトックス注射やヒアルロン酸施術を検討してみる事がお勧めです。診察やカウンセリングにて適応か適応ではないのか判断させて頂き、最適な方法をご提案させていただくので、お悩みの方は是非一度、ご相談ください。

この記事の監修者

小村十樹子

トキコクリニック 総院長
小村 十樹子
(こむら ときこ)

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