口角が下がっていると、真顔でも不機嫌そうに見られたり、疲れてみえたりとネガティブなイメージを与えがちになってしまいます。更に、実年齢よりも老けて見られる事も。無表情の時だけではなく、笑っているときに片方の口角のみが下がるという方もいます。

自分の写真や鏡を見たときに気づく方も多く、人前で思いっきり笑えないとお悩みの方も多いです。

年齢を重ねることで口角が少しずつ下がっていくケースもありますが、普段の生活習慣やちょっとした癖が原因になる事もあります。

今回は、その原因と対処法についてお伝えしていきます。

どうして口角が下がるの?

①    加齢による表情筋の衰え

口角を下げる原因の一つに、加齢により表情筋が衰えてくることが挙げられます。お顔には表情を作るために必要な筋肉が多数ありますが、特に口のまわりには多くの筋肉があります。その中でも口角を上げる表情筋である口角挙筋と大頬骨筋という筋肉が衰えると、口角を引き上げにくくなります。また、口角を下げる表情筋(口角下制筋)の力がもともと強い人は、下に常に引っ張られるため、年齢に関係なく若くても口角が下がり気味となるケースもあります。口をギュッと強く閉じるクセがある人も、口角下制筋が発達してしまう原因となります。

②    姿勢が悪い

猫背などで姿勢が悪い、スマートフォンやパソコンを長時間下を向いた状態で使っていると、広頚筋というフェイスラインから首にかけて広がっている筋肉が縮むため下に引っ張られて口角が下がりやすくなってしまいます。

③    歯並びが悪い、骨格

歯並びが悪く、口が閉じにくい場合、口周りの筋肉が発達しやすいため、口角が下がりやすくなります。

④    加齢によるたるみ

加齢により肌の弾力が失われ、組織が支えられなくなると皮膚がゆるみ、たるんでいくことで、口角に皮膚がかぶさってくるようになり、ホウレイ線やマリオネットラインが出てきます。たるみにくい肌質を作るために、ホームケアの見直しや、美容医療を受けられるのもひとつの改善策になります。                                                        

切らずに口角を上げる方法って?

ボツリヌストキシン製剤(ボトックス)には筋肉の動きを抑制したり、筋緊張を和らげる効果があり、眉間や目尻の表情筋をリラックスさせることでシワを出来にくくする効果があります。

当院では日本人への有用性と安全性を厚生労働省から唯一承認を受けている「ボトックスビスタⓇ」を採用しています。他のボトックス製剤と比べても、温度変化などの品質管理を徹底しているため安全性に優れており、治療効果も高いです。

口角を下げる筋肉である、口角下制筋(口角下部)にボトックスを注射することでその緊張が取れ、口角が自然と上がりやすくなります。下に引っ張られる筋肉が弱くなるので、口元のたるみやマリオネットラインの改善効果も期待できます。

ボトックス注射をしてから数日から1週間程度で効果が現れ始めます。持続期間は、個人差がありますが3・4ヶ月から6か月程度です。

また、ヒアルロン酸を唇に注入することで、口角が上がっているようにみせることもできます。唇は、加齢とともにボリュームがなくなって薄くなる部位のひとつなので、ヒアルロン酸を注入することでふっくらし、唇にハリ潤いが出て若々しい印象になります。

ボトックス注射に抵抗がある、唇にボリュームがない方は唇へのヒアルロン注射がお勧めです。

施術前

施術後

口角ボトックスのリスク・副作用はないの?

主なリスク、副作用としては注射をすることでの痛み、内出血があります。注入時の痛みをできるだけ緩和できるように、ボトックス注射をする前に麻酔クリームを使用し、ボトックス注射の針は34Gという細い針を使用しています。また、注入時にもしっかり冷却するよう努めています。

内出血に関しては、数日から数週間かけて徐々に引いてきます。内出血を早く引かせたいという方には、内出血を早く引かせる目的で漢方薬の処方も行っています。非常に稀に、口角下制筋以外の筋肉にも作用することで、一時的に口元を動かす際に違和感を感じたり、動かしにくくなる可能性があります。数週間から1か月程度で徐々に治まっていきます。

口角を上げるための生活習慣

①    姿勢を正す

猫背や、長時間スマートフォンやパソコンをする際にうつむく姿勢を正すようにしましょう。例えばスマートフォンを見るときは、下を向かないように目線と同じ高さで見るようにしたり、1時間に1回背筋を伸ばすストレッチを行って猫背にならない意識をしましょう。

②    表情筋を使う

口角を上げる大頬骨筋・口角挙筋や、口の周りの口輪筋だけでなく顔全体の筋肉を鍛える方法として一番良いのは、表情をたくさん作って表情筋全体を動かすことです。例えば人と会話をする時や、笑ったりする時に大きく表情を動かしたり、口をしっかり開けて会話をしてみてください。一日の中でなるべくたくさん表情筋を使ってみることが、手軽な表情筋を鍛える方法です。

③    しっかり噛んで食べる

食事の際によく噛んで食べることを意識してみてください。よく噛むことで、口周りの筋肉が動き

鍛えることができます。噛み応えのある食材を選ぶのもひとつです。

口角が上がっていると周りの人からの印象が、楽しそう、幸せそうとプラスになることが多いです。周りの人に良い印象を与えるだけでなく見た目も若返ります。口角を上げて、若々しい印象を目指してみませんか。

この記事の監修医師

小村 十樹子

1992年神戸大学医学部卒業後、アトピー性皮膚炎やニキビ治療に専念。1996年10月に、心と身体と肌の健康を目指した美容皮膚科クリニックを開設。