美容コラム

Beauty column.

サイトカインリッチACRS療法って?

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ご自身の血液を用いて治療する方法としては、ACRSやPRPがあります。今回は、サイトカインリッチACRについて、PRPとの違いや持続期間、効果などを詳しくご紹介していきます。

ACRとPRPの違い

PRPとは?

採血した自分の血液からできるだけ他の血球を除いて血小板だけを濃縮・抽出したものを「多血小板血漿」といって、英語でPlatelet Rich Plasma と言います。これを略してPRPと呼ばれています。
2000年頃からスポーツ医学のジャンルで関節内に注入する治療が行われるようになり、海外のプロ野球選手やサッカー選手の膝や肩の治療で有名になりました。
同じころ、美肌、アンチエイジング目的で、肌に注入する方法も広まり、いろいろな美容クリニックで治療が行われるようにもなりました。
トキコクリニックでもその当時からPRP療法を始めましたが、PRPの作り方が初めのころ
はとても手間がかかっていました。また血小板をどれだけ濃縮して抽出できるかということに関して、いろいろ手法が違っていて、どれが一番効果があるのか、試しまくっていた時期もありました。
しかし、現在は、韓国製のキットを使ってPRPを作成しています。これが一番作成に費用と時間がかからず、効果の高いPRPを作ることができるとわかったからです。

血小板というのは、人体が出血したときにその傷に素早く集まり出血を止める役割を果た
しています。そして、その傷を修復するために血小板に含まれている多種の顆粒から増殖因子が放出され、かつ身体中からサイトカインや成長因子を集めて、それらに傷を治させます。
その力を利用するのがPRP療法です。濃厚な血小板を傷のないところに注入すると、それを傷と勘違いして修復しようという働きが起こり、肌再生が起こるというわけです。

ACRSとは?

PRP療法から派生し、もっと効果を高めることができる治療が、ドイツで開発されました。それがACRS(Autologous Cytokine Rich Serum、自己血サイトカインリッチ血清)療法なのです。

採血した血液を特殊なビーズの入ったスピッツに入れて、37度に設定した保温器に3時間置くと、ビーズに吸着した血小板から抗炎症性サイトカインや成長因子が大量に産生され、その数は5倍以上にもなるそうです。その3時間置いたスピッツから血小板などの血球を取り除き、血清だけを取り出したものがACRSというわけです。

ACRSとPRPの違い

ACRSとPRPの違いは、PRPには血小板が含まれている、ACRSは含まれていないということですが、最大の違いは、ACRSは抗炎症性サイトカインが圧倒的に多いことです。
PRPは炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインの両方が出てくるので、人によっては一旦炎症が起きて少し腫れたり、じんじん痛んだりすることがあります。炎症が起きることで結果として抗炎症作用が起きるわけなので、問題はないのですが、ACRSははじめから抗炎症作用が発動することより、スムーズに炎症を抑える働きが進むのです。

どちらがいいのか、どっちが効くのか、患者さんからもよく質問されますが、私たちも判断が難しい時があります。
あきらかに湿疹など皮膚に炎症があるときはACRSをお勧めしますが、PRPの歴史が長く、効果を実感して継続されている方も多いため、あえてACRSに変更していないケースも多く、どちらが効くのか厳密にはわからないのが現状です。

ACRSの効果って?

シミやしわの原因は一つではありませんが、要因のひとつに「微弱炎症」という考え方があります。
つまり、腫れたり赤くなったり、ガサガサしていたりといった、明らかな炎症ではなくても、自覚症状のない弱い炎症が皮膚内に起こっていて、それによりシミやしわができてくるというものです。
そこで、ACRSで炎症を抑えることにより、シミが薄くなったり、しわが浅くなることが期待できるのです。肌に潤いが生まれ、きめが整い、毛穴が小さくなり、ハリが出てふっくらした肌になる人が多く、小じわの改善も見られます。いわゆる美肌効果が高い治療と言えます。
もちろん、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎などの炎症性疾患には積極的に治療を行っています。
スタッフの中で頬にかゆみと赤みが長い間続いて、ステロイドを塗ったりしていた人がいるのですが、ACRS療法を受けてすっかり治ってしまったという例もあります。

また、育毛にもACRSは使われています。女性の薄毛にはこれを断然お勧めしていますが、男性型脱毛の方でも効果が出ています。頭皮の健康にとても良いようですね。

ACRSとPRPのどちらが自分に向いているか、両方を試す方も最近では増えてきましたが、試した結果、ACRSの方が良かったという人もいれば、PRPの方が良かったという人もいて、私としてはこちらの方が効くであろうと思ったのが違っていることもあります。

水光注射で肌に注入することが多いのですが、ポテンツァのドラッグデリバリーシステムで注入したり、メソガンで注入することもあります。そのやり方の違いも効果の違いに影響を及ぼしている可能性もあり、いろいろな側面から今後も研究を続けていこうと考えています。

ACRSが目の下の悩みに効く?

目の下のお悩みの多くは、小じわたるみくぼみです。

小じわやたるみに関しては、ACRSはかなり効果があるなという印象です。ふっくら感が出てたるみの改善効果があるのと、潤いが増すので小じわの改善効果が見られるのです。

くぼみに関しては、へこんでいるところを盛り上げる治療ではないので、それほどの改善は見られません。へこみを盛り上げるのはやはりヒアルロン酸注入か、コラーゲン注入をお勧めします。

私も年齢的に目の下に小じわが増えてきて、皮膚のたるみ感が気になるようになってきて、ACRS療法を受けましたが、かなり改善しました。もちろん、20代の頃のようにはなりませんが(笑)。何度か連続して治療すると効果が高まることが、患者さんの経過を見てわかっているので、3回連続でやってみるつもりです。

ACRSの効果はいつから出る?

ACRSを注入すると、人によっては少し赤みが出たり、場合によっては数か所内出血が起きることもありますが、いずれも数日から1週間ぐらいで落ち着きます。注入後1~2週間後から少しずつ効果が現れますが、1か月後ぐらいからはっきりしてくるようです。
そこで間髪入れず2回目の治療が理想ですが、最低でも3か月以内には次の注入をしたいところです。
効果の現れ方には個人差がありますが、抗炎症効果とうるおい効果が高いのがこの治療の特徴ですから、注入後、肌の炎症がおさまっていったり、乾燥が改善していく過程を楽しんでいただけたら、と思っています。

一回の採血で作成できるACRSの量にも個人差があります。
たくさん作れて1回の治療では使い切れない場合、冷凍庫で保管しておきます。それを解凍して2回目の治療に使うことができるのです。

自分の血液から作ることで異物を入れることなく治療ができるACRS療法。アンチエイジングと美肌にも、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎などの炎症性疾患にも、頭皮のトラブル改善にも、ACRSは効果が期待できる再生療法と言えます。

まとめ

ACRSとは、採血をした血液から抗炎症サイトカインと成長因子を多量に含んだ成分だけを抽出。PRPの約5倍まで増やし高濃度の状態で、肌や頭皮に注入する治療です。美肌効果、しわ改善、保湿力アップ、増毛などの肌再生効果から肌荒れやアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブル改善まで、幅広い効果が期待できます。興味のある方はご相談だけでも一度ご来院くださいね。

この記事の監修者

小村十樹子

トキコクリニック 総院長
小村 十樹子
(こむら ときこ)

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