美容コラム

Beauty column.

1年たっても治らないニキビ跡は治るのか?ニキビ跡の種類と治療方法を解説します

ニキビ

なかなか治らない、ニキビ、ニキビ跡でお悩みの方は多く、当院でもご相談いただく内容で多いのが、ニキビ・ニキビ跡に関してです。お一人、お一人の肌質は全く異なるため、診察でしっかりお肌状態を確認させて頂き、最適な治療方法をご提案させて頂いております。

ニキビ・ニキビ跡は状態によっていくつか種類があり、それによって治療方法が変わってきます。

今回は、ニキビ跡にフォーカスして解説していきます。

ニキビ跡の種類について

赤ニキビ跡

赤いニキビ跡は、ニキビによる炎症によって受けたダメージを修復するために作られた毛細血管の血液の色(ヘモグロビンの色)により、赤みが残ります。

また、炎症によるダメージで皮膚が薄くなり毛細血管中の赤い色素が透けて見えることも原因のひとつです。炎症を早期に抑え、肌の代謝を高めることが必要になります。

炎症がひどく、皮膚の深部まで炎症が進んでいる場合は時間が経過しても自然治癒が難しくなります。

当院では、より早く赤みを引かせる治療方法として、肌の代謝を高め、ターンオーバーを促す方法として、ケミカルピーリングやポテンツァ、ジェネシス、フォトフェイシャルやインディバ、必要によっては、漢方・サプリメントの処方などをお勧めしています。

赤みの原因である、炎症を早期に抑える方法としては、

ビタミンCのイオン導入やエレクトロポレーションによる導入、マシュマロリフト、ホームケアの見直しをご提案しています。

茶色のニキビ跡(色素沈着)

二キビによる炎症で肌がダメージを受けた結果、メラノサイトが活性化し大量のメラニン色素を生成することが原因で、ニキビの炎症が治まったあとにニキビ跡として現れ茶色いシミのような色素沈着として残ってしまった状態です。炎症のあとに色素が沈着することを「炎症後色素沈着」といいます。

ニキビ跡の赤みと同じように、通常は肌のターンオーバーと共に数か月から1年位かけて徐々に薄くなっていくのですが、赤みのあるニキビ跡を放置したり、乾燥や紫外線の影響でメラニン色素が活性化しやすい状況だと、茶色いニキビ跡に変化しやすくなります。

ここの治療では、停滞しているメラニン色素を早く排出を促す事や薄くする治療が大事になってきます。

肌の代謝を促進する治療としては、ケミカルピーリングやポテンツァ、インディバ、内服薬がお勧めです。

メラニン色素自体を薄くするには、グルタチオン点滴やトラネキサム酸などの美白内服、ビタミンCやハイドロキノン、トレチノインの外用などがお勧めです。

あまりに長期にわたって残っていると、シミになっている可能性もあります。その場合は通常の薄くする治療のほかに、レーザー治療が必要です。

ニキビ跡の凹み・クレーター

赤みや色素沈着よりもさらに重度のニキビ跡が、肌の表面にできる凹みやクレーターです。

二キビの炎症が皮膚の真皮層まで達し、治癒した後にクレーター状で凹みになってしまった状態です。真皮層は、表皮層のようにターンオーバーで肌を修復していくのが難しく、毛穴周辺の組織が炎症によって破壊されるとアイスピック型やボックス型などの陥没クレーターになってしまいます。

ニキビを潰したり、炎症が強いニキビを放置したりすることが原因でできます。

凹みやクレーター状になってしまったニキビ跡は自然治癒やホームケアなど自力で消すことはできず、きれいに治すにはクリニックでの治療が必要です。

クリニックの施術では、ポテンツァ、CO2フラクショナルレーザー、ポイントハードピーリング(TCAクロス)などの施術や、皮膚の再生を促す目的でプロテインなどのサプリメント内服や、ホームケアの見直しをしています。

しこり・ケロイド状のニキビ跡(盛り上がったニキビ跡)

ニキビによる炎症の程度が強く真皮にまで達すると、皮膚の再生能力が過剰になり、しこりやケロイドが発生することもあります。皮膚が傷を修復しようとして、コラーゲンを過剰に生成してしまうのです。原因ははっきりとしていませんが、肌の状態や体質によるものが多いとされています。

跡が残りやすいニキビは、炎症を起こし赤く腫れ上がった「赤ニキビ」や、赤ニキビがさらに悪化して膿ができている「黄ニキビ」です。

毛穴の奥深くに膿と血液が溜まった状態の「紫ニキビ」というものもあります。これは黄ニキビよりもさらに重度のニキビであり、高い確率でニキビ跡が残ってしまいます。症状がひどいため、跡を消すのに時間がかかります。ニキビ跡を残さないためには、炎症を起こす前にニキビを治し、炎症が起こったとしても、なるべく初期の段階で炎症を鎮めることが大切です。また、ニキビをむやみに触って余計な刺激を与えたり、指や爪で無理矢理にニキビを潰すとニキビ跡になりやすくなります。夜寝ている間など、無意識に行ってしまう場合もありますので、注意が必要です。

当院では、多種多様な治療方法をご用意し、ニキビ跡の症状(赤み・色素沈着・凹み・クレーターなど)に合わせた治療をご提案しています。また、そのニキビができる原因についてもその方の肌状態を考え、インナーケアにも力を入れています。ニキビ跡はニキビそのものよりも治療が時間もかかるため、いかにニキビ跡を残さずニキビを治していくかも重要なポイントとなります。ニキビの段階から、正しい治療やスキンケアをお伝えし、ニキビ跡をつくらないようにしています。

この記事の監修者

小村十樹子

トキコクリニック 総院長
小村 十樹子
(こむら ときこ)

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