この記事の監修者
- トキコクリニック 総院長
- 小村 十樹子
（こむら ときこ）
美容治療は勿論のこと、病気にならないための治療、がん予防、アンチエイジング治療に熱を燃やして、治療を展開中。
プラセンタは効果がない？プラセンタの効果と副作用について解説します
シミ
美肌
目次
この記事ではプラセンタについて解説しています。
プラセンタってなぁに？
プラセンタは、日本語で「胎盤」と訳されます。胎盤は妊娠中、母親と胎児との間で栄養、酸素、廃棄物の交換を行う重要な役割を果たします。
胎盤はホルモンや成長因子を産生し、胎児の成長と発達を支援します。例えば、ヒト絨毛性ゴナドトロピン（hCG）やエストロゲン、プロゲステロンなどが胎盤で生成されます。胎盤には、生命維持に必要な多様な成分が含まれています。これには10種類以上のアミノ酸、重要なミネラル、ビタミン、酵素、核酸が含まれます。これらは細胞の新陳代謝や成長を促進する効果があります。
医療や美容業界では、プラセンタはその栄養素や再生促進の性質から、様々な製品や療法に利用されています。例えば、スキンケア製品、サプリメント、注射薬などにプラセンタエキスが使用されています。
出産後に胎盤を食べる動物も多くいますが、これは出産による体力低下を回復し、自然治癒力を回復させるためではないかとも言われています。
つまり、プラセンタには症状を元から改善する働きがあり、弱った体や皮膚を健康な状態に戻す手助けをしてくれるのがプラセンタです。
プラセンタはどんな効果があるの？
プラセンタには多岐にわたる効果が認められています。主な効能としては、細胞の活性化、免疫力の強化、抗炎症作用、アレルギー反応の軽減、内分泌系の調整、血流の促進、新陳代謝の改善、自然治癒力の強化、自律神経のバランス調整、活性酸素の除去などが挙げられます。
多くの人はプラセンタを女性向けの治療と考えがちですが、実際には男性にも同様の効果があります。男女や年齢を問わず、プラセンタの効果を実感している人は多いです。
これらの効果は、プラセンタが持つ豊富な栄養素と生物活性物質によるものです。細胞の再生や修復を促し、身体のさまざまな機能を正常化することで、健康維持や美容に寄与するとされています。ただし、これらの効果は個人差があり、製品の品質や使用方法によっても変わることがあるため、使用する際には注意が必要です。
＜具体的な効果＞
慢性疲労、冷え症、肩こり、腰痛、更年期障害、生理痛、生理不順、自律神経失調症、不眠症、うつ症状、肝機能障害、胃腸虚弱、不定愁訴（頭が痛い、イライラする、いつも疲れている、よく眠れないなど体調が悪いけど病気ではない状態）など
美肌、美白、肌老化、肌荒れ、ニキビ、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、発毛促進、白髪減少などの美容効果
美容で使用するイメージの強いプラセンタですが、プラセンタ注射は厚労省から「肝硬変」「更年期障害、乳汁分泌不全、肝機能障害」で健康保険適応に認められている安全性の高い注射薬です。（美容・健康増進目的での使用は自費治療です。）
このようにプラセンタの効果は実証されていますが、作用機序については分かっていない部分も多いのが実情のようです。
プラセンタの治療方法は？
プラセンタの摂取方法は「注射・点滴」「内服（サプリ・ドリンク）」の2種類に分かれます。
プラセンタ注射（点滴）
国内で販売されているプラセンタの注射製剤には「ラエンネック」と「メルスモン」の２種類があります。
いずれもヒトの胎盤を原料とし、国内の工場で厳密に製造されている注射製剤です。
ラエンネックは胎盤だけではなく、臍帯（へその緒）や羊膜も使用しています。
製造工程の違いによって含まれる成長因子の量も差があり、ラエンネックの方が有効成分の残存が多いとされています。
前述したとおり、どちらの製剤も特定の条件により保険適応が認められています。
筋肉注射と点滴での投与法がありますが、メルスモンにはベンゼルアルコールが含まれているため、点滴での使用はできません。
１回の投与量にもよりますが、週１回程度のペースで継続することが推奨されています。
プラセンタ内服（サプリメント・ドリンク）
手軽にプラセンタを取り入れる方法として人気です。
トキコクリニックで取り扱っているプラセンタサプリは、注射と同様にヒトの胎盤を原料としています。これは、医療機関しか取り扱いができません。
注射と比較すると即効性はありませんが、毎日プラセンタを補充することで徐々に十分な効果が得られます。
忙しくてなかなか注射に通えない方や注射が苦手な方におすすめです。
出来るだけ回数を分けずにまとめて飲んだ方が良く、朝一番もしくは、就寝前の服用が効果的です。
ドラッグストアで販売されているプラセンタサプリ・ドリンクは、豚、馬、羊由来の胎盤由来の製剤で、馬や羊は豚よりも効果が高いとされています。
馬は豚に比べて病気の心配が少なく、アミノ酸量が数百倍あり豚にはないアミノ酸も含んでいるそうで、良質なプラセンタエキスが抽出できると言われています。
しかし、ヒト由来のプラセンタサプリと比較すると効果は劣るため、クリニックではヒトプラセンタの使用を推奨しています。
プラセンタの副作用は？
プラセンタは長い間使用されている治療法で、日本でも50年以上の歴史があります。重大な副作用の報告はほとんどないものの、他の医薬品と同様にアレルギー反応を引き起こす可能性は存在します。これは個人の体質や感受性に依存するため、使用前に当院医師に相談することをお勧めします。
乳がんのリスクに関しての懸念がありますが、プラセンタ自体はホルモン剤ではなく、女性ホルモン（エストロゲン）とは異なる性質を持っています。そのため、乳腺や子宮に直接関係するリスクは低いとされています。しかし、乳がんなどの病歴がある方は、プラセンタ治療を受ける前に当院医師に相談することをお勧めします。
プラセンタ治療において注意すべき点として、感染症のリスクがあります。プラセンタは厳密な感染症のチェックを経て製造されていますが、未知の感染症に対する安全性は完全には証明されていません。そのため、厚生労働省はヒトプラセンタを使用した人の献血を禁止しています。この点を理解し、同意の上でプラセンタ治療を受けることが求められます。
追加する点として、副作用には個人差があるため、少しでも体調の変化を感じた場合は、すぐに医師に相談することが重要です。また、プラセンタ治療を開始する前に、既存の健康状態や持病、現在服用している薬剤について医師に伝えることが望ましいです。これにより、プラセンタの使用が既存の症状や薬剤との相互作用を引き起こすリスクを事前に評価することができます。
アメリカでプラセンタは禁止されている？
アメリカではプラセンタ注射が禁止されています。
なぜ禁止になったのか、正しい理由は定かになっていませんが、感染症などの副作用リスクがあることと、製造工程に問題があり製造禁止に至ったと言われています。
プラセンタの効果はいつから？持続力は？
プラセンタ治療を受ける際、患者様によりその効果は異なります。一部の方々は翌日から顕著な改善を体感されるかもしれません。これには、身体の疲労感が軽減される、肌の状態が改善されるなどの変化が含まれます。
また、プラセンタは注射による投与の方が内服よりも早く効果を実感しやすいと言われています。
ただし、プラセンタは体内に蓄積されるものではなく、その効果は数日から1週間程度であるため、持続的な効果を得るには定期的な治療が必要です。
この点を踏まえて、トキコクリニックでは「固め打ち」というアプローチを推奨しており、特に治療開始後の最初の1〜2ヶ月は、週に2〜3回のプラセンタ注射を行うことを奨励しています。これにより、プラセンタの血中濃度を維持し、体内の不調を改善することができます。その後、体調が安定すれば、注射の頻度を減らすことが理想的です。
トキコクリニックでは、一人ひとりの患者様の体質や状態に合わせた最適なプラセンタ治療を提供しています。あなたの健康と美容のために、当クリニックでの治療をぜひご検討ください。安心してお越しいただけるよう、予約システムも簡単かつ便利にご利用いただけます。今こそ、あなた自身の健康と美を追求する第一歩を踏み出しましょう。
プラセンタを摂り続けても大丈夫？
プラセンタの継続的な摂取は健康維持やアンチエイジングに効果が期待できます。プラセンタは体内に蓄積されるものではないため、過剰になる心配はありません。長期間にわたる使用により、体質の改善が見込まれることも多く、さまざまな健康上の利点が得られる可能性があります。
また、プラセンタの使用を中止しても、不可逆的な問題が生じることはありません。これは、プラセンタが自然由来の成分であり、体内での効果が一時的であることを意味します。
トキコクリニックでは、プラセンタ治療による健康維持と美容向上のメリットを最大限に引き出すための個別カウンセリングを提供しています。私たちの専門的なアプローチは、一人ひとりの患者様のニーズと健康状態に合わせてカスタマイズされ、安全かつ効果的な治療を心がけています。長年にわたる実績と経験に基づき、あなたの健康と美容のサポートをします。
トキコクリニックでのプラセンタ治療を体験することで、あなたの健康と美容の向上を実感していただけるはずです。自己の体調を最適な状態に保つための第一歩を踏み出しましょう。
プラセンタをやめたらどうなるの？
プラセンタをやめるとリバウンドが起こるのではないか？という質問を受けることがありますが、プラセンタ治療を中止した場合、リバウンド効果は起こりません。プラセンタは、体内での効果が一時的なものであるため、治療を止めると、徐々に体が元の状態に戻ります。
ただ、プラセンタをやめると徐々にご自身の本来の状態に戻るので、プラセンタで得ていた効果の実感がなくなり、元々感じていた症状が戻ったと感じる方はおられます。
プラセンタを肌に直接効かせる方法は？
ラセンタ注射や点滴、内服は、局所に効かせるものではなく、全身にプラセンタを巡らせる方法です。
体の機能が弱っている部分を正常化、強化することで結果的に様々な効果を発揮する治療法です。
よって、美肌効果を優先的に出したいと思っても、ダイレクトな効果を出せるものではありません。
プラセンタツボ注射
顔の10箇所のツボに少量のプラセンタを注射する方法です。この治療は、注射した周囲の肌に弾力を与え、肌の活性化を促します。目の下のくまの改善や美白効果も期待でき、手軽に即時効果を得られるため、人気のある治療です。
水光注射へのプラセンタの追加
水光注射は、ヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸などの栄養素を肌に注入する治療法です。この治療にプラセンタを追加することで、肌に更なる美肌効果や保湿効果をもたらすことができます。
また、水光注射にプラセンタをオプションで追加する方法であれば、お顔全体にヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸などの栄養素とプラセンタを注入できるため、さらなる美肌効果・保湿効果が期待できます。
まとめ
プラセンタの効果や副作用についてご理解いただけたでしょうか。
歴史も古く、手軽に幅広いアンチエイジングや美肌効果が期待できるプラセンタ治療。
体調や肌の不調が出やすい方、いつまでも若さを保ちたいとお考えの方は、一度プラセンタ治療を検討してみてください。
詳しいお話を聞きたいという方は、診察やカウンセリングだけでも大丈夫ですので、気軽にトキコクリニックにお問い合わせくださいね。
