この記事の監修者
- 心斎橋院 副院長
- 渡邉 麻耶
(わたなべ まや)
クリニックの“健康だからこそ、美しい”という考えに共感しており、外面からのアプローチのみならず、内面から美しく生きる事こそが究極のアンチエイジングに繋がってゆくと信じています。
美容コラム
Beauty column.
ニキビ
美肌
ニキビは主に思春期に発症しますが、20代・30代でもニキビで悩む方は多くいらっしゃいます。
ニキビは皮脂の分泌の多い思春期に経験することが多いため、皮脂が原因と思われがちですが、過剰な皮脂分泌だけが原因ではありません。ホルモンバランス、ストレス、生活習慣の乱れ、間違ったスキンケアなど、さまざまな要因によってお肌のターンオーバーが乱れ、古い角質や過剰に分泌された皮脂などで毛穴が詰まることによってニキビが発生します。今回はニキビができにくい肌を作るスキンケアを中心に話していきたいと思います。
ニキビを予防するには、ニキビができにくい肌環境にととのえることが大切です。ニキビができる原因は大きく分けて3つあります。常在菌であるアクネ菌の繁殖、過剰な皮脂分泌、毛穴のつまりです。これらの原因をなるべくつくらないように、お肌を清潔に保ち、にきび肌に適したうるおいを補給し、毛穴のつまりを防ぎましょう。
ニキビ肌向けに開発された化粧品を選びましょう。ニキビ肌用、アクネケアなどと紹介されています。これらの化粧品では開発段階でニキビのもとになりにくいことを確認する「ノンコメドジェニックテスト」がおこなわれており、さらに、にきび肌の方が実際に使用して肌トラブルが起きないかどうかを確認する使用テストがおこなわれています。ノンコメドジェニックテスト済みという表記があるか確認してみましょう。また、ニキビの原因となる主な3つの因子(アクネ菌の繁殖、過剰な皮脂分泌、毛穴のつまり)にアプローチするかどうかも大切なポイントです。
①アクネ菌対策
アクネ菌
アクネ菌はヒトの皮膚表面にいる常在菌で、健康な皮膚にも存在しています。アクネ菌は酸素の少ない毛穴の奥深くを好み、皮脂を栄養にしています。皮脂はアクネ菌によって分解され、この分解物がお肌に炎症を起こします。またアクネ菌によって産生されるポルフィリンは紫外線にあたることによって活性酸素を発生させ、にきびの悪化の原因の一つともなります。このように、アクネ菌は皮脂を栄養源にしているため、油分が多い化粧品を使用してニキビができた経験がある方も多いのではないでしょうか。この点を考慮してニキビ肌用の化粧品はオイルフリーのものが多くなっています。一方で、オイルフリーでないからといって、ニキビ肌の方に適さないわけではありません。ノンコメドジェニックテスト済みと記載があるものは、ニキビができにくいことを確認していますので、選ぶときの参考にしましょう。またアクネ菌が増えにくいpHであることもポイントです。弱酸性と記載してあるものは、アクネ菌が増えにくい設計になっていると言えるでしょう。
②皮脂対策
皮脂を分泌する皮脂腺は、顔ではTゾーンを中心に多く分布し、皮脂の分泌が活発になる思春期にニキビが出来やすい場所と一致しています。皮脂はお肌から水分が蒸発することを防ぐ保湿作用があるので、お肌にとって必要なものです。一方、過剰な皮脂はアクネ菌の餌になり、ニキビの原因になります。皮脂を取りすぎず、にきびの原因になる余分な皮脂や汚れを落とす適度な洗浄力の洗顔料を選びましょう。肌のテカり、べたつきが気になる脂性肌の方は、保湿を控えがちな傾向にありますが、乾燥することでかえって皮脂の分泌が増加するケースもあります。適切な保湿をすることで肌環境がととのい、過剰な皮脂もコントロールすることができます。ノンコメドジェニックテスト済みで、アクネ菌の栄養源になりにくい成分を使用している保湿剤がおすすめです。
また、皮脂を抑制する成分としてビタミンCもお勧めです。皮脂が酸化して詰まるのも予防してくれる効果があります。
③角質&毛穴対策
ニキビのはじまりは毛穴の詰まり(面皰)です。毛穴が詰まりにくい成分を選びましょう。
洗顔は過剰な皮脂をおとすだけでなく、古い角質も取り除いてくれます。特にグリコール酸やサリチル酸などがが配合された洗顔料には、毛穴の詰まりや黒ずみなどを取りのぞくピーリング作用があるので、肌に合うものを取り入れていきましょう。
①洗顔
過剰な皮脂や洗い残った化粧品などは、にきびが悪化する原因になります。ニキビ肌に適したメイク落としや洗顔料を選択し、お肌を清潔に保つことが、にきび肌のスキンケアの第一歩です。洗顔料を使った洗顔は1日2回が目安です。メイクをしたときはクレンジング料と洗顔料を使ったダブル洗顔をしましょう。お肌に長時間残ったままのメイクは、酸化して刺激となりにきびが悪化してしまう原因にもなります。お肌に負担をかけないクレンジング料でやさしくメイクを落としましょう。
②保湿
洗顔後はお肌にうるおいを与えましょう。油分の入った化粧品はニキビの原因になるかもしれないと、乳液や保湿クリームを使うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、化粧水のみの保湿ではお肌のうるおいを充分に保つことができないため、お肌はすぐに乾燥してしまいます。お肌が乾燥するとターンオーバーが乱れ、古い角質がたまりやすくなり、毛穴が詰まる原因にもなります。適度な保湿をすることで肌質がよくなり、過剰な皮脂もコントロールされます。ニキビ肌に適した乳液やクリームを使ってお肌にしっかりとうるおいを与えましょう。
③日焼け止め
紫外線もにきびが悪化する原因のひとつです。紫外線によって活性酸素が発生し、皮膚のバリア機能が低下します。これによってお肌は乾燥し、毛穴がつまりやすくなり、にきびの悪化にもつながります。外出の際には日やけ止めを塗り、紫外線をカットしましょう。日焼け止めには紫外線防御効果の指標としてSPF・PA値が表示されています。これは規定された量(2mg/cm2)を塗ったときの紫外線防御効果です。サンスクリーン剤の実際の使用量を調べてみると、クリームタイプのサンスクリーン剤では多くの場合、推奨使用量の半分程度しか塗っておらず、表示されているSPF・PA値より遮光効果が低くなってしまっていることがあります。製品に記載されている使用方法を参考に、適切な量を塗布しましょう。特に日やけしやすい部分には重ね塗りをすると効果的です。
皮膚のバリア機能を正常に保ち、ニキビのできにくい肌環境をととのえる毎日の正しいスキンケアがとても大切です。スキンケアの基本はお肌を清潔にし、うるおいを与え、紫外線から守ることです。基本をしっかりおこなうことで、皮膚を健康で正常な状態に保つことができます。ニキビの原因となるアクネ菌・皮脂・毛穴のつまりを考慮した化粧品を選び、正しいスキンケアでお肌の調子をととのえましょう。
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