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肌に「育て方」があるって知ってた?正しい「肌育」の始め方
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目次
なんだか最近、肌がくすんでいる。乾燥もしているし、化粧ノリも悪い…。
そんな風に思うことはありませんか?
なんとかしなくちゃ!と思って、市販の化粧品も試したけれど、効果が出る前に諦めてしまった。そんな経験がある方は意外と多いです。
肌の揺らぎを感じているけれど、何をしたら良いのか分からない…そんな方にこそお勧めしたいのが“肌育”です。
全5回の連載で“ゼロからはじめる「肌育」講座 ― 大人のための美肌レッスン”についてお話させていただきます。
第1回は“肌育注射”についてです。
美肌の定義とは?表皮と真皮の構造から理解しよう
そもそも肌育注射とは何でしょうか?
一般的には、健康的で潤いのある肌、トラブルを起こさない丈夫な肌にするために、肌を土台から整え育てる治療というイメージでとらえられています。
肌育注射について説明をする前に、“美肌”の定義を説明させてください。
我々が手で触れることができる肌とは、皮膚の構造では表皮という部分にあたり、クッションにたとえるならクッションカバーと考えると分かりやすいです。
表皮が滑らかでみずみずしくきめが整っていて、吹き出物や赤みなどもなく透明感のある状態を“美しい肌”と人は認識します。
さて、“美しい肌”だけでなく、“美しくたるみのない肌”には何が必要だと思いますか?
そういう肌に必要なのは、良い状態の真皮です。
真皮とは先ほど登場した表皮よりも更に深い層のことを指します。
真皮には、コラーゲン、エラスチンといった皮膚を支える線維性の物質と、ヒアルロン酸などのゲル状の物質が豊富に存在しています。表皮がクッションカバーなら、真皮はクッションの中に詰まった綿の役割といったところでしょうか。表皮と真皮の細胞は、それぞれ別の動きをしています。カバーも中に詰まった綿も良い状態であってこそ、美しい立派なクッションと言えるのです。
このように真の美肌を目指して、“肌を土台を整える、すなわち表皮と真皮を健康にしていくことを目標においた取り組み”というのが肌育治療の本質になります。
肌育注射って何?効果・成分・仕組みをわかりやすく解説
それでは、肌育注射とはなにか?という説明に移っていきましょう。
肌育注射とは表皮と真皮の間をつないでいる基底膜という部分に、潤い成分のヒアルロン酸と栄養成分のアミノ酸を混合したものを注射するという治療です。
この場合のヒアルロン酸とは、ほうれい線などに注入するふっくらさせることが目的で硬さを持たせた架橋ヒアルロン酸とは全く違う、肌質改善を目的としたサラサラした非架橋ヒアルロン酸です。これを基底膜に注入することによって、肌を健康に導く働きをするのです。
トキコ式「リッチアミノ酸肌育注射」の特徴とこだわり
アミノ酸は、製剤によって配合されているものに違いはあるものの、皮膚に必要なものが使われています。
例えば有名なスネコスという製剤は、グリシン、バリン、プロリン、リジン、アラニン、ロイシンの6種類で、コラーゲンやエラスチンの生成を促進する働きがあります。
スネコスは良い製剤なのですが、スネコスに含まれている以外にもまだまだ必要なアミノ酸はあります。ヒアルロン酸に関しても、どんなヒアルロン酸でも良いわけでは無い。中分子ヒアルロン酸であることが重要で、表皮の角化細胞に働きかけ、同時に真皮の線維芽細胞の活性化を促すのです。
そんなわけで、ヒアルロン酸の種類にこだわりたかったのと、多種類のアミノ酸を高配合したほうがより良いと考え、肌育製剤をオリジナルレシピで作ることにしました。
試作を繰り返しましたが、アミノ酸をたくさん入れると痛みが強く(しみる感じ)、薄めると効果が下がる、ヒアルロン酸の量も多すぎると数日赤みやボコつきが引かない…。できる限り沢山入れたい中で、様々な工夫をして、やっとスタッフたちも大絶賛の肌育注射が完成しました。
18種類のアミノ酸と、非架橋中分子ヒアルロン酸配合のトキコ式リッチアミノ酸注射です。
これを3~4回繰り返して打つことで、表皮も真皮も、本来の健康な状態を取り戻していくのです。
トキコ式「リッチアミノ酸肌育注射」の特徴とこだわり
過去に長年アトピー性皮膚炎に悩まれていた患者様がいらっしゃったことがあります。
アトピー性皮膚炎では表皮のバリア機能の低下により乾燥しやすく、外から入って来る菌やウイルスが簡単に体の中に入ってしまいします。また、真皮層では正常なコラーゲンが減ってしまい、たるみや皮膚のごわつきの原因になります。
この患者様に肌育注射を行ったところ、乾燥や皮膚のごわつきがかなり改善されました。乾燥によって目立っていた目の周囲の色素沈着も改善傾向がみられました。※効果には個人差があります
アトピー性皮膚炎などの慢性的な皮膚疾患では、特に肌の土台を整えることが重要であると教えてくれた症例でした。
治療名:ジャルプロクラシック4回
価格:1回66,000円
担当:小村菜緒
リスク:施術後は出血、赤み、腫れ、圧痛、痛み、痒み、膨疹、軽度/中程度のアザ、軽度の浮腫などを生じます。
※患者さんより写真掲載の同意を頂いている写真です。効果には個人差があります。
肌育の本質とは?“続けること”が美肌への近道
本来“肌育”ということは自らの力で健康な肌になるよう導くことだと私は考えています。
たとえ今の肌の状態が完ぺきでは無くても、肌の細胞は常に新しいものに生まれ変わっています。爪に傷がついても、伸びて切ったらなくなるように不完全な細胞もいつかはいなくなります。その時に健康で丈夫な細胞が生まれてきて、不完全な細胞にとって代わるようにすることが肌育治療の目的と言えるでしょう。
不完全な細胞を作りにくくするための肌のお手入れの工夫、より良い生活習慣を考えることも大切ですし、良い細胞が生まれるように栄養補給することも大事です。
常に生まれ変わっている細胞を健康な状態に保つために、肌育とは定期的に行うべきものです。
継続こそが一番重要なのです。
肌育注射に関するよくある質問(FAQ)
Q何回くらいやるのがおススメですか?
7~10日に1回を3~4回やるのがお勧めです。その後はメンテナンスとして半年おき程度に施術を受けるのをお勧めしています。
Qダウンタイムはありますか?
施術後数時間は赤みと凹つきが見られます。
Q痛みはありますか?
当院では麻酔クリームを施術前に無料で塗っています。
また、笑気麻酔を併用するとより快適に治療を受けることができます。
肌育、ちょっと気になってきた方へ
私も肌育やってみたい!でも、そもそも肌育って私に必要なのかな?
そんな風に疑問を抱いている方もいらっしゃると思います。
肌育はどんな方にも必要な治療です。
お肌に合った注射や治療内容も提案できるので、気になられた方はどうぞお気軽にご相談ください。
この記事はトキコクリニック総院長小村十樹子が作成しています。
医療法人十美会 トキコクリニック/総院長小村十樹子医師
日本皮膚科学会専門医・日本美容外科学会 正会員
※月間約100名の患者様が肌育治療で来院されています。
