この記事の監修者
- 菜のはなインナーケアクリニック 院長
- 小村 菜緒
(こむら なお)
皆様が健康になることを諦めずに頑張っていただけるよう私共は全力でサポートしていきます。一緒に頑張りましょう!
美容コラム
Beauty column.
ニキビ
美肌
目次
ニキビに対してよく使われている薬は様々な種類があります。
この記事ではニキビができるメカニズムと、ニキビに対して使用される薬について現役美容皮膚科医が解説します。
ニキビでお悩みの方は是非ご覧ください。
皮膚には毛がたくさん生えています。毛は毛穴と呼ばれる場所から生えていて、毛穴には皮脂腺というものがセットで存在します。皮脂腺からは皮脂が分泌されています。
この皮脂や古い皮膚が毛穴を詰めることでニキビの第一段階である”白ニキビ”になってしまいます。
皮脂は肌表面に薄い膜を張って、肌を乾燥から守るために存在します。このため皮脂自体は本来肌にとって必要なものなのですが、過剰に分泌されることでニキビの原因になります。
皮脂が過剰分泌される原因としては生理周期や思春期に伴うホルモンの乱れ、食生活、ストレス、肌への摩擦刺激等が挙げられます。
乾燥肌がベースにあり、肌表面は皮脂でべたつくという”インナードライ”の方も多く見受けられます。皮脂とは肌を乾燥から守るための存在なので、乾燥肌になることでより皮脂が多く分泌されます。脂取り紙や過剰な洗顔で皮脂を落とし過ぎることで、より多くの皮脂が分泌され…という悪循環に陥りやすい肌質でもあります。
皮脂や古い皮膚が毛穴を詰めた”白ニキビ”にアクネ菌の感染や炎症が加わると”赤ニキビ”や”黄ニキビ”になります。
アクネ菌は皮膚に元々済んでいる常在菌です。普段は悪さをせずに皮膚に居るだけの菌なのですが、アクネ菌が異常増殖してしまうと炎症が起こり、赤ニキビや黄ニキビになってしまいます。アクネ菌は皮脂が大好物のため、皮脂が詰まった毛穴で増殖します。このため、皮脂詰まりを起こした毛穴を放置すると赤ニキビや黄ニキビに発展しやすくなります。
皮膚は基底層と呼ばれる部分で新しい細胞が日々生まれています。皮膚の細胞は少しずつ時間をかけて外へと排出され、最後は角質になって剥がれ落ちます。これを皮膚のターンオーバーと言い、通常は約28日程度で肌は入れ替わります。
ターンオーバーが通常よりも長引いてしまうと皮膚がごわついたり、角質が毛穴に詰まりやすくなります。古い角質が毛穴を詰めると白ニキビの原因になります。
そのため、ターンオーバーの周期を整えることもニキビの予防を行う上では重要になります。
・アダパレン:ディフェリン、アダパレンゲル
アダパレンは毛穴を詰まりにくくする作用があります。
製品としてはディフェリンゲルとジェネリックのアダパレンゲルがあります。
アダパレンはビタミンA誘導体様作用を持っています。皮膚の過角化を抑えて角質を薄くすることで、毛穴が詰まりにくくなります。使用開始時は赤みや灼熱感を感じる方もいらっしゃいます。症状が続くようならば一度処方元の医師へとご相談ください。
妊娠中や授乳中の方は使用できません。
・過酸化ベンゾイル:ベピオゲル
過酸化ベンゾイルはピーリング効果と抗菌作用があります。製品としてはベピオゲルがあります。
角質剥離作用があるため、毛穴つまりが起こりにくくなります。そのため、白ニキビに対して効果的と言われています。
また抗菌作用もあるためニキビの原因であるアクネ菌を抑制する作用もあります。そのため、赤ニキビにも効果的と言われています。
皮めくれや乾燥が起こることがあります。保湿をしっかりと行うことが重要ですが、症状が続くようならば使用頻度や使い方を見直す必要があるので、一度処方元の医師へとご相談ください。
・抗生物質
抗生剤は菌を抑制するために処方されます。ダラシン、アクチアム、ゼビアックスなどが該当します。顔の常在菌であるアクネ菌の異常増殖によりニキビが悪化するため、アクネ菌を抑える抗生物質はニキビを抑えるうえで効果を発揮します。
赤ニキビなど特にニキビが悪化しているときに短期的に使用し、徐々に休薬していくのがおすすめです。
・合剤
様々な薬を組み合わせた外用配合剤も存在します。例えば、アダパレンと過酸化ベンゾイルを組み合わせたエピデュオ、過酸化ベンゾイルと抗生剤を組み合わせたデュアックなどが挙げられます。
エピデュオは角質を薄くする作用のあるアダパレンと角質剥離作用のある過酸化ベンゾイルを組みあせたものなので、毛穴詰まりを防ぐという効果は高いと言われています。肌への刺激を感じやすい薬になっているので十分な保湿をしながら赤みやひりつき、乾燥が目立つようならば医師に相談の元、使用方法を相談した方が良いかと思います。
デュアックは角質剝離作用のある過酸化ベンゾイルと抗生剤を組み合わせています。効果が高い塗り薬の一つですが、耐性菌出現のリスクがあるためニキビが悪化している短期間のみの使用に留めることをおすすめします。
・抗生物質
塗り薬でもご紹介した抗生物質を内服薬として処方することもあります。特に重症ニキビの方にはお出しすることがあります。
内服の抗生物質は非常に効果的ではありますが、飲み続けていると耐性菌のリスクがあります。そのため、当院では長期間の処方は行わないことがほとんどです。
体にとって必要な善玉菌も死んでしまう可能性があるため整腸剤を合わせて内服すると良いでしょう。
・漢方
個人の体質や症状に合わせて漢方をお出しします。ニキビ自体だけではなく、消化器症状やいらだちなどの精神症状なども合わせて介入できるのが漢方の良いところです。
・サプリメント
ニキビができやすい肌質の方は栄養素が不足していることが多いです。サプリメントの補充などのインナーケアを合わせることでニキビが出来づらい肌質を目指すことができます。
ニキビには普段からのお肌のお手入れも大切です。
特に、ニキビ肌の人は実はインナードライであることも多いため保湿が重要になってきます。
クレンジングでメイクや日焼け止めを落として洗顔を済ませた後はしっかりと化粧水で保湿をしましょう。その後、美容液などを塗ってからしっかりと乳液で蓋をしてあげましょう。
ニキビの薬が処方されている場合、どの順番でいつ塗るのかが気になるところだと思います。基礎化粧品と薬、どちらを先に塗るかは意見が分かれるところです。化粧水で肌をしっかりと保湿した後、乳液で蓋をした後にゲルを塗るのをおすすめしています。
特に抗生物質が含まれたゲルは局所使用に留めたいため塗る順番は最後がおススメです。
最後の保湿剤のテクスチャやご本人のお肌状態によっても塗る順番は変わることがあります。
トキコクリニックではニキビ肌やインナードライの人にもお勧めの化粧品を開発、販売しています。
このようにニキビ治療で用いられる薬には様々な種類があります。
ニキビ治療にご興味を持たれた方はトキコクリニックに是非ご相談ください。お得なニキビ定額プランもご用意しております。
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