この記事の監修者
- トキコクリニック 総院長
- 小村 十樹子
(こむら ときこ)
美容治療は勿論のこと、病気にならないための治療、がん予防、アンチエイジング治療に熱を燃やして、治療を展開中。
美容コラム
Beauty column.
毛穴
目次
昨今話題の美肌マシン「ポテンツァ」。ポテンツァがなぜ毛穴治療に高い効果を発揮するのかについて、医師が詳しく解説していきます。
ポテンツァとは、マイクロニードルRFというジャンルの機械で、極細針が16本、ないし25本埋め込まれたチップを肌に当てると皮膚の中にその針が刺さり、針の先からRFという高周波が流れてその周辺に熱刺激が加えられるというものです。しかもドラッグデリバリーシステムというモードでは、針を抜くときに入れ違いで薬剤が入る仕組みになっていて、「コラーゲンブースター」と呼ばれる真皮のコラーゲン生成を促す物質を入れ込むことにより、真皮のコラーゲンを増やすことができます。
針の先から出る熱刺激もコラーゲン生成を促す効果がありますし、コラーゲンブースターが真皮内に入ることによって、コラーゲンを作る働きがさらに増すことになり、ダブルの効果が得られるというわけです。
毛穴を引き締めるためには、毛穴周囲のコラーゲンを増やして毛穴を周りから圧迫する効果を狙います。
ポテンツァを一度照射しただけでも、肌にハリが生まれ、毛穴が引き締まることが実感できます。複数回受けていただくと、写真でも明らかに違いがわかってきます。
もちろん毛穴はなくなったりはしませんので、毛穴を気にする方にとっては、まだまだ改善していない!と思われることもあるのですが、写真で見比べると違いは明らか。喜んでいただけることがほとんどです。
ポテンツァは細かい設定をすることができ、それはさながら、プロのカメラマンがカメラの設定を工夫して素晴らしい写真を撮るようなもの。トキコクリニックのスタッフたちも、毛穴の大きさ、深さ、肌の状態を見極め、設定を考え、工夫しています。針の種類、挿入する深さ、照射時間、熱の強さ、重ね打ちの仕方など、バリエーションは無数にあります。
毛穴の治療には、フラクショナルレーザーやダーマペンなど他の治療もありますが、ダウンタイムが軽くて効果が高いポテンツァが一番受けやすい治療だと、私たちは考えているので、毛穴治療のファーストチョイスは断然ポテンツァです。
トキコクリニックでは、鼻の毛穴に対してはポテンツァがイチオシではありますが、プラズマ、インディバ、ハイドラフェイシャル、M22などを使うこともあります。
毛穴の大きさ、深さが軽度である場合はそういったほかの治療で対応できますし、毛穴の詰まり、黒ずみが目立つ場合にはポテンツァだけでは改善が難しいため。前処置としてこれらの治療を行います。
毛穴に黒い詰まりがあるときはまずそれを取り除く作業を行います。
カチカチの場合はインディバで溶かしてから、ハイドラフェイシャルで洗い流します。
そののち、ポテンツァを照射すると、引き締まりがより効果的になります。
毛穴の深さが軽度である場合は、プラズマを照射すると、詰まりがはじき飛ばされて毛穴の表面に熱刺激が加わり、うまく引き締まります。
もっと毛穴が小さくて深くなければ、M22の照射で結構引き締まります。
しかし、鼻の毛穴で悩んでいる方のほとんどが、大きくて深い、とても目立つものなので、ポテンツァをお勧めすることになってしまいます。
ポテンツァの欠点はずばり値段が高めであることだと思います。それ以外には欠点は思いつきません。
痛みは麻酔クリームや笑気麻酔で解決できますし、ダウンタイムは数日間の赤みまたは軽度のカサブタ程度ですから、メイクで十分にカバーできます。
ポテンツァで鼻の毛穴を治療する場合、1か月に1回、3~5回が目安です。
もちろん、もっと必要な方もいらっしゃいますが、どなたも3回受けていただければ変化を実感できると思います。
毛穴の治療で使用するコラーゲンブースターは、PCL(ポリカプロラクトン)という成分か、PLLA(ポリ乳酸)という成分を使いますが、PLLAはコラーゲンだけでなくエラスチンを増やす効果もあるので、肌の弾力を回復させることができ、毛穴の引き締めにはより良いと思われます。
毛穴が目立つといっても、肌のたるみによるいわゆるたるみ毛穴と、皮脂線が発達して毛穴の周囲の組織が疎になり、結果として開大してしまっている開き毛穴があります。
他にも、毛や角質が詰まって黒ずんで見えることで目立ってしまう、詰まり毛穴もありますが、これは脱毛やハイドラフェイシャルなどで詰まりを取り去れば改善できますね。
たるみ毛穴と開き毛穴は真皮のコラーゲンやエラスチンを増やして、毛穴周囲から毛穴を引き締めるほかなく、熱刺激とコラーゲンブースターの出番です。たるみ毛穴であれば、PCLで十分でしょう。PCLは肌のハリを回復させる効果があり、頬の毛穴には特に効果的です。
しかし、鼻の毛穴はたるみが原因ではないので、より強力な治療が必要です。鼻の開き毛穴にはやはり、PLLAをお勧めしたいところです。
PLLAの方がコラーゲン、エラスチン生成促進作用が高く、抗炎症作用もあるようなので、ニキビができにくくなる副効用も期待できます。PLLAはPCLに比べ、少し値段が割高なので、どちらを使うか悩まれる患者さんも多いのですが、まずはPCLでやってみましょうという提案をさせていただいて、十分満足のいく結果が出ていることも多数あります。
毛穴のお悩みで来院される方の中には、ダーマペンを経験された方が多数おられます。
トキコクリニックでも昔はダーマペンを治療に使っていたこともあり、ダーマペンの良さ
は理解しているつもりですが、はっきり言って開き毛穴には効果が薄いと思います。
たるみ毛穴ならまだ効果があるかもしれませんが、開き毛穴にはパンチが不足しているのです。
ダーマペンは、皮膚に穴を開けまくって傷だらけにして、そこに薬剤を塗ることで薬剤がしみこんでいくという原理なので、ただ薬剤を塗るより浸透度はアップしますし、傷を与えることによる創傷治癒効果でコラーゲンの増生も期待できます。
しかし、毛穴の治療においては、断然「深さ」が足りないのです。そしてなにより、ポテンツァはRF(高周波)による熱刺激がありますが、ダーマペンにはそれがありません。
ポテンツァの熱刺激は針の先からなので、皮膚の表面にはダメージを与えることなく、毛穴の中にダイレクトに伝えることができます。それにより、毛穴周囲の組織に直接コラーゲン生成を促すことができるだけでなく、皮脂腺に熱によるダメージを与えることができるため、皮脂の分泌を減らす効果も期待できるのです。
軽度の毛穴であればダーマペンで十分改善が見込めます。ダーマペンで効果が実感できなかった場合は、ポテンツァを試してみるとよいのかもしれません。
ポテンツァはニードルRFという治療器なので、皮膚表面にはダメージを与えることなく、毛穴の中にダイレクトに熱を伝えることができます。それにより、毛穴周辺の組織に直接コラーゲン生成を促すことができるため、毛穴治療に有効です。毛穴の黒ずみにはハイドラフェイシャルやインディバ、浅い毛穴にはプラズマ治療やM22などのIPLを組み合わせることで、よりポテンツァの効果も発揮できるため、まずはどんなマシンが合っているのか、一度受診されることをお勧めしています。
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