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ニキビの種類とそれぞれに適した治療方法をご紹介
ニキビ

目次
誰でも経験のあるニキビ。ニキビが1つできただけでも、なんとなくその日のテンションが下がってしまいます。症状が軽く数日で治ってしまうニキビから何度も同じところに繰り返しできるニキビまで、症状の程度には個人差が大きく、中には10年近くニキビでお悩みの方もおられます。
間違ったニキビケアをしてしまうと、ニキビ跡を残してしまう可能性が高くなります。
ニキビの段階に応じた正しいケアや治療を、出来るだけ早い段階で行うことが大切です。今回は、ニキビの種類とそれぞれの段階に応じた治療方法をご紹介します。
ニキビが出来る原因

そもそもニキビはどうしてできるのでしょう。
主な原因は、①皮脂の過剰分泌 ②毛穴つまり ③アクネ菌の増殖 の3つがあげられます。
ホルモンバランスや間違ったスキンケア、偏った食生活や生活の乱れなどにより、皮脂の分泌が過剰になると毛穴が詰まりやすくなります。通常、お肌はターンオーバーと呼ばれる皮膚の入れ替わりサイクルにより、新しい皮膚に生まれ変わっていますが、このサイクルが乱れると角層が厚くなり毛穴を塞ぐ要因になってしまいます。
これらが重なって毛穴が塞がれると、毛穴の中でアクネ菌が増殖・活性してニキビの炎症を起こします。
ニキビを予防するためにはまず、洗顔方法を見直し、正しいスキンケアを行い、食生活や生活習慣に気を付けることが大切です。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
ニキビの種類と段階

ニキビには段階があります。それぞれの段階に応じた治療プランが必要です。
白ニキビ
ニキビの初期症状です。毛穴に皮脂がつまり古くなった状態で、薄い被膜で覆われていて白っぽく、まだ炎症は起こっていないので痛みはありません。ザラザラと手に触れるので、ついついいじってしまったり、押し出してしまいがちですが、傷をつけて炎症ニキビを誘発する原因になるので刺激をしないよう気を付けなければいけません。
皮膚代謝が悪く、ターンオーバーが乱れている場合に起こりやすいので、肌の新陳代謝を向上させる必要があります。
アクネ菌が活発化する環境が整うので、放置すると炎症を起こし、赤ニキビに移行しやすくなります。
黒ニキビ
白ニキビの角栓が空気にさらされて酸化し、肌表面に出ている部分だけが黒く変色した状態です。
この時点では炎症は起きていませんが、白ニキビの状態よりも炎症が起こりやすい状態なので赤ニキビに移行して悪化する可能性が高い状態です。
角栓を取り除き、新陳代謝を高めてターンオーバーを正常化させる必要があります。
赤ニキビ
毛穴に詰まった皮脂に雑菌や細菌が繁殖し、毛穴の中で炎症を起こしている状態です。周辺組織や毛穴が赤く腫れ、痛みや痒みを伴うものもあります。
この状態になったら特に、放置せずに早期対応することが大切です。対応を間違うと、治るまでに時間を要したり、ニキビ跡が残る可能性が高まります。
自己判断で対処せず、クリニックに相談しましょう。
黄ニキビ
赤ニキビが悪化して炎症が激しくなり、膿を持っているった状態です。表皮に留まらず、真皮にまで炎症が進んで重症化すると、ニキビが治まった後にクレーターのニキビ跡が残るリスクが高まります。
一度クレーターになってしまうと、簡単な治療法では改善が難しく、長期に渡ってアグレッシブな治療が必要になるケースが多いため、すぐにクリニックに受診することをお勧めします。膿が溜まって気になると思いますが、自分でニキビを潰してはいけません。
それぞれの段階に応じた治療法があります

ニキビ治療には、保険適応の治療と自費診療の治療があります。
保険治療は主に、抗生剤やビタミン剤、毛穴の詰まりを改善する薬が用いられます。
抗生剤の塗り薬 | アクアチムクリーム、アクアチムローション、ダラシンゲルなど |
毛穴詰まりや皮脂を抑える塗り薬 | ディフェリンゲル、ベピオゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオなど |
内服薬 | 抗生物質(ルリッド、クラリス、ミノマイシンなど) ビタミン剤(ビタミンC、B2、B6の内服薬) |
突発的なニキビであれば保険治療の範囲内でも改善が期待できますが、これらの薬を使用しても治らない、もしくは薬を中止すると再燃するニキビの場合は、自費診療での治療を検討しましょう。
ここでは、当院でご提案している代表的な自費治療について、抜粋してご紹介します。
白ニキビ・黒ニキビの治療法
皮脂詰まりや角栓を取り除き、皮膚のターンオーバーを改善する治療が必要です。
ケミカルピーリング、ハイドラフェイシャル
ケミカルピーリングは、薬剤を使用して余分な古い角質や皮脂汚れを取り除き、ターンオーバーの乱れを改善する治療法です。当院では、グリコール酸とサリチル酸を使ったオリジナルのピーリング剤8種類を使用し、肌質やニキビの状態に合わせてオーダーメイドピーリングを行っています。
また、毛穴詰まりが多い場合はピーリングと水の力を用いて毛穴の中を洗浄するハイドラフェイシャルが適しています。
赤ニキビの治療法
炎症が起きているため、まずは炎症を鎮めることが大切です。さらにターンオーバーを促進して、肌の代謝を向上させる治療を行います。
マシュマロリフト
マシュマロリフトは、高密度超音波を用いた治療法。肌の中のたんぱく質分解酵素を抑えて炎症をくい止め、傷の治癒過程を早めてくれます。ニキビ肌の多くの方は、インナオードライになっていることで逆に皮脂過多になっています。マシュマロリフトは肌の中の保水力を高め、インナードライを改善して皮脂コントロールをしてくれます。
痛みや熱刺激がない治療なので、敏感肌や炎症が強い肌にも適応です。
プラズマ
窒素プラズマによる熱刺激で、肌の代謝を向上させます。プラズマの特性により、老廃物や角栓など皮膚表面の物質を除去したり、高い殺菌作用でアクネ菌を軽減したり、皮脂を抑制する効果が期待できます。
さらに、薬剤の吸収率を飛躍的に向上させることができるので、ビタミンなどの有効成分の浸透率を高めることができます。
黄ニキビの治療法
さらに炎症が進んでいる状態なので、いち早く炎症を鎮める必要があります。
赤ニキビと同様にマシュマロリフトが適応となります。
ポテンツァアクネ
ポテンツァのシングルニードルを用いて、皮脂腺を破壊する治療法です。
毛穴から1本の針を挿して、針先端から高周波(RF)を流し、皮脂腺を焼くことで破壊します。
一度は槐された皮脂腺は再生されにくくなるため、ニキビの原因である皮脂を抑えることができ、他の治療と比較して根本的な治療法と言えます。
1~2回の治療でニキビの減退が認められるケースが多いです。
その他
どのニキビの段階であっても、長期間続いているニキビは、肌だけではなく体の中にも要因が潜んでいます。
自分の肌力で肌トラブルを改善し、健康で元気な肌を再生するためには、栄養素が整っていることが大切です。
また腸環境が整っていないと、摂取した栄養素の吸収が妨げられてしまうため、腸環境を整えることも大切です。栄養療法では、ご自身の栄養状態を血液検査で調べ、不足したり偏っている栄養素をサプリで補充するインナーケアです。
イソトレチノイン、ピル
女性のニキビはホルモンバランスが問題であることも多々あります。ホルモンバランスが崩れている方には、低用量ピルでの治療が功を奏します。
イソトレチオインはビタミンA類似薬で、皮脂分泌を抑制してニキビを抑える内服治療です。副作用などのリスクはありますが、慎重に使用すれば難治性ニキビにも効果の高い治療法です。
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まとめ

長期間続くニキビは、さまざまな要因が重なって起こっています。
今現在起こっているニキビに早急に対処をしながら、同時進行でインナーケアを行い、ニキビが出にくい肌を作り上げることが大切です。
上記以外にも多数の治療方法がありますので、お悩みの方はクリニックにご相談ください。