この記事の監修者
肝斑(かんぱん)は自然に消えるってホント?消えはじめる年齢は?
肝斑
目次
肝斑は顔の中心に現れることが多く、年齢と共に濃くなったり薄くなったりするシミとして知られています。薄くなるということは、そのうち自然に消える可能性もあるの?と思う人もいるでしょう。今回は、肝斑の治療について詳しく解説致します。
肝斑(かんぱん)は自然に消えるの?消えはじめる年齢は?
肝斑は、一度出現するとある一定の期間は自然には消えません。
症状を悪化させないように予防したり、薄い状態を維持したりすることは可能です。
原因と悪化の要因を知り、うまく付き合っていきましょう。
●女性ホルモンの影響が大きい
肝斑の原因として、女性ホルモンの影響が大きいと言われています。
30代~40代頃の女性に多い症状で、50代後半くらいまでには症状が落ち着くため、このように言われています。
反対に、10代~20代の若年層や、60代以降の高齢者にはあまり見られません。
そのため女性ホルモンが活発化する時期特有の症状だと言われています。
●閉経後に薄くなると言われている
肝斑と女性ホルモンは密接に関わり合っているため、閉経後は肝斑が薄くなると言われています。
日本人女性の平均閉経年齢は50~55歳ですから、この時期以降は少し目立たなくなる可能性が高いのです。
反対に、これから30代40代に突入していく時期は女性ホルモンが活発化する時期ですから、肝斑が濃くなったり目立つように感じられたりするケースも増えています。
肝斑とは何?発生するメカニズムを紹介
まず、そもそも肝斑はどんな症状なのか、どんな原因で起こるのかを見ていきましょう。
肝斑とは、主に顔にできるシミです。
肌の内側からにじみ出るような境界のはっきりしないシミであることが特徴とされており、顔の中心にできて見た目の印象を大きく左右します。
●肝斑のできやすい部位は?
・頬周り
肝斑が発生する箇所として、最も多いのが頬とその周辺です。小さな部分的に出るシミは、老人性色素斑やADM(後天性メラノサイトーシス、両側性遅発性太田母斑様色素斑)などの他のシミと見分ける事が難しく、シミ治療の際に誤った施術を行ってしまう場合もあります。
・おでこ
頬と比べると症例は少ないのですが、肝斑はおでこにも発生します。生え際のあたりまで発生することはありますが、眉より下、目の周辺(皮膚が薄くなっている箇所)には肝斑は発生しません。
・口周り
口周りにぼんやりとした黒ずみのようなものがある場合、肝斑である可能性は高いです。鼻の下あたりからアゴのあたりまでに発生しやすいです。
●肝斑ができる主な原因は?
肝斑ができる原因は、主に3つあります。
1:女性ホルモンの影響
1つ目は、前述したような女性ホルモンによる影響です。
女性ホルモンの分泌が多くなるといわれる年代に特に多い症状のためこのように言われており、若年層・高齢者・男性にはあまり見られません。
生理は女性ホルモンと密接に関わっており、その分泌量に合わせて肝斑が濃くなったり薄くなったりするケースがあります。
他のシミのように一度現れたら基本的に濃さは一定、というものではなく、ホルモンや体調による変化が大きいのも特徴です。
妊娠したときや出産の前後は、特にホルモンの分泌が大きく変わります。
出産に向けてどんどん増えていく女性ホルモンは、分娩が終了すると急激に低下します。
体調やメンタルへの影響はもちろん、肌や髪の質にも影響することが多く、肝斑もその1つとして挙げられます。
出産に向けて濃くなり、分娩後は少しずつ薄くなっていくことが多いのです。
避妊やPMS対策に用いる低用量ピルも、女性ホルモンに影響を与えるため、肝斑の濃さを左右します。
内服により肝斑は濃くなりやすい傾向にあり、これまで肝斑がなかったのに内服と同時に肝斑が出てしまったというケースも少なくありません。
基本的に長期的な目線で定期内服するお薬ですから、肝斑が定着したように感じられることもあるでしょう。
2:紫外線による影響
2つ目は紫外線による影響です。
紫外線によりメラノサイトが刺激を受け、肝斑が増強します。
日焼けをすると肝斑が覿面に濃くなるので、日常的な日焼け対策が必須です。
3:摩擦などの外的刺激
3つ目は摩擦などによる外的刺激の影響です。
紫外線に匹敵するくらいに大きな原因になります。洗顔やお化粧などの外的な摩擦は、メラニンを増強させますので、「擦る」刺激は極力控えたスキンケアが必要です。
●低用量ピルの影響は?飲むと濃くなるの?
・高用量ピルの時代は副作用として肝斑が指摘されたこともあった
高用量ピルの副作用として、妊娠時に見られる皮膚の黒ずみと似たような症状が見られることから「女性ホルモンの変化⇒メラニン色素が発生する」と言われていますが、そのメカニズムの実際は科学的には分かっていません。
美容整形の領域では、低用量ピルと肝斑を過去の少数の観察結果によって結び付けていることもあるようですが、実際に両者の関係に科学的な根拠は出ていません。
・低用量ピルでも影響が0とは言い切れない
前述している通り、肝斑は女性ホルモンのバランスが変化する事によって起こります。因果関係が「絶対に無い」というわけではありませんので、気になる方は医師に相談の上、服用方法を見直すとよいでしょう。
●肝斑治療にレーザーは使用しない!
シミはレーザーで除去するというイメージをお持ちの方も多いですが、肝斑にレーザー治療は使用しません。
シミにも複数の種類があり、一般的に「シミ」と呼ばれる老人性色素斑や、雀卵斑とも呼ばれるそばかすにはレーザー治療が有効です。
しかし肝斑は、肌に刺激を与えることで、メラノサイトが活発化されてメラニンの生産が強まることがあるのです。
そのため、摩擦や炎症をおこなさいよう配慮していく必要があり、レーザー治療以外の方法をご提案しています。
肝斑におすすめする治療法とは?
では、レーザー治療が使えない肝斑には、どんな方法が有効なのでしょうか。ここでは3つの治療法を紹介します。
①有効成分の内服治療
ビタミンC・トラネキサム酸・L-システインなどの栄養素を充実させられるよう、サプリメントや内服薬を使う方法です。
トキコクリニックではこの3種類をセットにした美白内服セットを処方しております。
– ビタミンC
メラニンの生成を防ぐ効果があります。また強い抗酸化作用もあります。
– トラネキサム酸
メラニンをつくりだすメラノサイトにはたらきかけ、色素を濃くしないような動きをしてくれます。
– L-システイン
タンパク質を構成するアミノ酸の一つで抗酸化作用もあります。体の疲れやだるさを軽減したり、肌のターンオーバーを正常化したりする働きも持っているため、肝斑に効果的なのです。
②肌代謝を促し、メラニンを排出する施術・治療
肝斑の治療には、メラニンを排出させるのが効果的です。
そのために、肌代謝(ターンオーバー)を促せる治療をするのがよいでしょう。
– POTENZA(ポテンザ)
例えば、美肌マシンPOTENZA(ポテンザ)の使用が挙げられます。
POTENZA(ポテンザ)は、ターンオーバーを促してメラニン排出をすることに加え、今から出現するメラニンの合成を遮断することができる新しい治療法です。
トーニング治療と異なり、色素自体に反応させる機序ではないため、白斑などのリスクがないこともメリットです。
従来の肝斑治療ではおこなえなかった肌質改善や肌状態回復の効果も期待できる優れものであり、麻酔なしでの治療や痛みの少ない治療を希望する人にも向いています。
– ピーリング
また、ピーリングも効果的な手法の1つです。
表皮角層をピーリングして肌のターンオーバー機能を正常化させる「EasyTCAピーリング」から、肌のタイトニング効果もある「コラーゲンピーリング」までさまざまですが、メラニン排出に有効な方法だといえます。
肝斑を薄くするだけでなく、肌をきゅっと引き締めてハリのある状態に戻したり、年齢の出やすい部分に併せて使ってアンチエイジング効果を狙ったりすることも可能です。
– インディバ
POTENZA(ポテンザ)以外に、マシンを使って肌のターンオーバーを促進する方法は他にもあります。
例えば、高周波音熱治療器である「インディバ」が挙げられます。
身体の深部を温めるためのマシンなので「肝斑と関係あるの?」「温めるだけで何か変わるのかな?」と思われることもありますが、身体を温めることで肌だけでなく全身の代謝(ターンオーバー)を促進する効果があります。
老廃物を排出するデトックス効果も期待できますので、肌だけでなく全身トータルメンテナンスしたいひとに向いています。
– アポロ
また、同じく高周波を用いるマシンである「アポロ」も用います。
肌の血行促進や肌のターンオーバーを改善するという点では他のマシンと同じですが、リフトアップ効果が高く、脂肪細胞の燃焼にも効果がみられます。
顔周りの痩せ効果も狙いたいひとや、シャープなフェイスラインを望むひとは、肝斑対策も兼ねてアポロを使うのがおすすめです。
③点滴・注射治療
マシンでも内服でもない方法として、白玉点滴・高濃度ビタミンC点滴やプラセンタ注射も存在します。
– 白玉点滴(グルタチオン点滴)
グルタチオンを直接肌に注入し、メラニン色素の生成を抑える美白点滴治療です。
– 高濃度ビタミンC点滴
その名の通り濃度の高いビタミンCを直接肌に注射し、メラニン排出効果を狙うものです。
– プラセンタ注射
肝斑の原因であるホルモンバランスを整える効果があります。
強い抗酸化作用があるため美白効果も高く、いい細胞を生み出しやすくなるのです。
確実に治療するなら、シミ治療実績豊富なクリニックでカウンセリングを!
肝斑の確実な治療を望むなら、カウンセリングを丁寧にやってくれるクリニックに相談するのが理想です。
肝斑はシミの一種でありながら、一般的なシミ(老人性色素斑)やそばかす、ADMと違って、レーザー治療がかえって逆効果になってしまいます。
肝斑を肝斑と見抜けずレーザーを当ててしまうと、シミが濃くなったように感じ、期待していたような効果が確認できないどころかむしろ悪化してしまう恐れもありますので、専門家による診断が重要です。
誤った施術を防ぐためにも、肝斑治療の経験が豊富で、丁寧にカウンセリングしてシミの種類を見抜いてくれるクリニックを訪問すると良いでしょう。自分ひとりでシミか肝斑かを見抜くのも難しいですから、無理に自己判断せず、専門家に相談してみてください。
美肌に近づく正しい知識や
最新の美容・キャンペーン情報をお届けします
トキコクリニックは大阪・京都でトップクラスのシミ治療実績があります。
肝斑は、他のシミとは異なる治療を採用するのが一般的です。
肝斑なのかそれ以外のシミなのかを見抜き、自分の肌状態にあった治療をしてもらうためにも、信用できるクリニックを探しましょう。
トキコクリニックは、開院から25周年を迎え、大阪・京都でトップクラスのシミ治療実績と、専門知識を持ったドクター・スタッフが在籍しているクリニックです。肌に直接行う施術だけでなく、体の内側、体質から治療をするといった多彩なアプローチで多くのお悩みを解決してきました。
「シミなのか肝斑か分からない…」「どんな治療方法が最適なのか聞いてみたい」「シミ治療のスペシャリストに治療をお願いしたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。